もう少しで今年も終わります。
年末年始を映画三昧で過ごす人にも…国民的歌番組を観る人も…笑ってはいけない番組で笑う人にも…大晦日にお仕事をされてる方にも…隔てなく○○元年はやって来ます。
今年はフィルマ楽しかったなぁ🐱皆さんに感謝😁
お正月といえば寅さん「男はつらいよ」ですね…渥美清先輩が体力的に大丈夫だったころは年に2回…盆と正月に公開されていました。2回に1回はお正月のシーンで終わってました…
…と言いながらこの「あじさいの恋」はお盆公開なんですけど…いいんです…特におれのお気に入りの一作なので😁💦
寅さんといえば…
日本中を旅してる寅さんがマドンナに毎回ふられるご当地人情コメディぐらいの認識の人も多いでしょう。
実は若い頃のおれもそんな認識でろくに観てませんでした…
数年前…人気シリーズの一作目を観ようキャンペーン(個人的)で「男はつらいよ」一作目をちゃんと観て、はまってしまい…一気に全作を観ました。
そして寅さんの秘密(?)に気がついたのです。
寅さんが毎回ふられる人情コメディ?そんなマンネリで49作続く訳ありません…
これは一種のファンタジーであると思い始めました…
寅さんは少年時に親父とケンカして家出して以来ヤクザな人生を送ってきた。
そんな自分と一緒になる女は絶対に不幸になると本気で思っている…
だけど惚れた女のためなら腕の一本足の一本なくなっても平気…命を失っても構わない…ほんとにそう思ってるのです。
だから「男はつらいよ」ではたまにマドンナが寅さんに想いを寄せる回があります。
この「寅次郎あじさいの恋」のいしだあゆみさんもまさにそう…寅さんに身を任せても構わない彼女を寝たふりまでしてスルーしたり、せっかくのデートに満男を連れていって台無しにしてしまうのはそういう訳なんです。
惚れた女のためなら死んでもいい…だけど彼女の幸せのためには自分なんかと一緒になってはいけない…この矛盾がドタバタを引き起こし、出会う人…出会う人を笑顔にするのです。
「聖人」なのです。
このシリーズをずっと観ていると寅さんの背中に天使の羽が見えてくる気がします。この聖人性がただのご当地人情コメディを普遍的な人間ドラマに転化させ…おれは笑いながら泣くのです。
笠智衆が演じた御前様が時々…
「寅はひょっとすると仏様の使いかもしれんですな…」
…とか言うのも納得です。
1996年…寅さんは本当に「聖人」になりました。
来年50作目が作られるそうですが、何の不思議もありません🐱
だって寅さんは今日も日本のどこかを旅していて、明日からの初詣の神社での露店売りに備えて安宿で寝る前の一杯などをやってるはずですから…
皆さん…今年は本当にありがとうございました。
よいお年を!😁💦