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ヴィクトリア女王 世紀の愛のメルのレビュー・感想・評価

3.9
2017年現在でイギリスの君主として最長記録を記した現在のエリザベス2世のひいひいお婆ちゃんに当たるヴィクトリア女王の若き日の話。

当時19世紀中頃のイギリス国王は、大臣の任免、議会招集と解散など巨大権力の持ち主だった。
それを18歳の若い娘が1人で握る事になるのだから周囲は騒がしくなる。

権力を影で操ろうとする母親の愛人、自分に有利になる様画策する党首や首相、叔父達の思惑が交差する中で、将来の伴侶となるアルバートとの出会いからヴィクトリア女王が自分の道を歩き出すまでを描いている。

登場人物の個性や当時の出来事も比較的忠実に描かれている。

バッキンガム宮殿修復後一番最初に住んだのはヴィクトリア女王だったとか(その後、王室の公式宮殿となる)当時の衣裳や英国庭園など英国好きな方は楽しめると思う。

「世紀の愛」なんて大げさな解説ほど恋愛中心では無く、周囲の思惑の中でも恋愛結婚した2人はお互いを理解し合い、イギリスの黄金期とも言えるヴィクトリア朝を築いて行く。

アルバート殿下はドイツ人らしく質実剛健で財政の才能に長けていて、王室の無駄を省きロンドン万国博を成功に導き、イギリスで始まった近代文明を世界に広げたとも言われている。

多くの人がこの作品をエミリー・ブラント目当てで観たと思うのだけど、私は「クレアモントホテル」でピュアな青年役が眩しかったルパート・フレンドを見たくて鑑賞。 次回作はスキンヘッドのヒットマン役 (`0`)

その他マーク・ストロングが権力に執着する悪人を、ポール・ベタニーがヴィクトリアを導く首相を演じている。
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