ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃の作品情報・感想・評価

「ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃」に投稿された感想・評価

Kuuta

Kuutaの感想・評価

2.9
1969年公開のシリーズ10作目。「子供の夢をそのまま映画にしたような」を比喩じゃなく本当にやっている作品。

「ゴジラの息子」同様にミニラのやられっぷりが酷過ぎで、面白かった。ガバラの電撃で痙攣、顔面に重めのパンチを食らって倒れた所に一郎くんからの投石。逃げようとするとゴジラの膝蹴りまで飛んでくる。みんな敵じゃねえかという。エビラと戦うゴジラ(過去作の使い回し)を見た時のミニラの「やってるやってるぅ〜」というクソみたいな応援も癖になる。

基本的にゴジラ、ミニラ、ガバラ以外の怪獣は全て使い回し(物凄く雑な顔見せ編集がちょっと面白い)。新録パートもミニラの残念さ以外は見所がない。都市破壊も無いし、ガバラはどう見てもダサい。ゴジラの勇姿を楽しむ怪獣映画としては0点に近い。ただ、個人的に人間パートがかなり好きなので酷評はできない。

怪獣アクションと人間ドラマの連動は、怪獣映画というジャンルの大きな魅力であり、怪獣パートそのものの面白さがゼロに近い今作は、その部分を丁寧に作る事でかろうじて「観れる」映画になっていると思う。

鍵っ子の一郎くんは「1人で大丈夫」と気丈に繰り返す。隣のおじさん(天本英世)がすき焼きを振舞ってくれても、おじさんの経済事情を察して肉を食べるのを控える、なかなか気の使える少年である。

一方で彼に友達はおらず、空想の怪獣だけが彼の「信仰」であると示されている。通りすがりの車のタイヤが軋む音でミニラを感じてしまうのは確実に変態だし、戦闘機がめちゃくちゃに壊されて歓喜する姿にも、あまり健全じゃないものを感じる。「ゴジラはフィクションのキャラクター」というゴジラ映画としては異例の設定の中で、彼は夢に逃げ込むしかないのだ。

そんな彼が、怪獣島での冒険=夢を通して現実と向き合う勇気を学ぶストーリー。最後の廃墟での追いかけっこには、蜘蛛の巣や落とし穴、物陰から見守る少年、足を引きずる悪役等々、怪獣島で彼が経験した要素がさりげなく散りばめられている。

現実の我原くんに立ち向かうオチも分かりやすくすっきりしているが、孤高の男として生き抜こうとする彼の孤独は、映画冒頭よりむしろ深まったような気もする。ちょっとだけ心配。

一郎くんのいたずらに平謝りの父親と、ミニラの喧嘩に介入するゴジラとでは親としてのスタンスの違いが鮮明だが、それぞれ子供のために一生懸命なんだなと感じた。良いラストショットだった。

最初に流れる怪獣マーチの歌詞も良かった。 58点。
みんなこわしてしまうけど ごめんよかんべん 俺たちも 生きて行くのはきびしいさ
655321

655321の感想・評価

1.4

このレビューはネタバレを含みます

この映画にはどうにも許せないことがある。

それはミニラのサイズが状況によって変わる男塾システムが導入されていることでもなければ、「おいでよ イジメたりなんてしないから」とミニラが唐突に喋り出すことでもない。
まあそりゃ しゃしゃしゃ喋ったーー! くらい内心は驚いたけど。クララが立ったくらいの衝撃はあったけど。
でもそれは問題じゃない。
何故なら怪獣が出てくる場面は全て一郎少年の夢(妄想)だから。
彼は妄想の中のミニラと自分を重ね、現実世界のイジメっ子ガバラを怪獣にして自らの妄想から勇気を貰うのだ。

さて、問題はここからだ。
この映画はガバラをやっつけてめでたしめでたしとはいかない。

序盤で一郎少年は拾った真空管をイジメっ子にカツアゲされる場面がある。
「返して欲しかったらあそこの脚立に登っているペンキ屋にイタズラして来い」
「じゃあ、僕いいや」
と言って一郎はその場から離れるが、イジメっ子達は後ろから「弱虫小虫」と罵声を浴びせる。
そんな一郎少年が、この映画のラストで自らそのペンキ屋にイタズラをするのだ。
当然、怒られ追いかけられるが、逃げている途中で出会った父親に「僕の代わりに謝っておいて!」と言いのける。

…これが成長か?
父ゴジラの力を借りずにガバラをやっつけたミニラはそんなことをしていたかい?いや、前作でしてたけど。
序盤でイタズラをしなかったのは弱虫だったからなのか?
私から見たら“子供”である事を開き直った今のお前の方がよっぽど弱虫だ。
なんでわざわざこんなラストにしたのか理解に苦しむ。
niikulion

niikulionの感想・評価

2.0
過去作実況中継byミニラ
わた

わたの感想・評価

1.0
怪獣大好きキッズの妄想物語。
 あまり親しみのない叔父と従弟と一緒に観た。ミニラが尻尾を踏まれて火を噴くシーンしか覚えていない。違う映画だったらご免。
K

Kの感想・評価

2.7
【コンピューターコンピューター
僕を怪獣島に連れて行け!】

ゴジラシリーズ第10弾。

「怪獣が出てくるのは少年の夢の中だけ」という シリーズの中でも異色な存在である。

また怪獣の登場シーンには過去の作品からの使い回しが散見され東宝の苦しい台所事情を慮らずにはいられない。

でも「これってあの映画のあのシーンだよな」とわかった時には 少し得意な気分になれるので クイズ形式で鑑賞するのも また乙なものである。

あと近所の発明おじさんを演じる天本英世がいい感じの存在感を出してた。

おもしろかった。


【スコアと内訳】

スコア:2.7
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①脚本:0.4
②演出:0.6
③演者:0.6
④撮影:0.6
⑤音楽:0.5
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低評価だけれどもこれを予算の少ないなかやりくりして描くのなら自分は十分名作だと思う。
おとなしい一郎は都会育ちの想像力豊かな小学生
両親が共働きのため、学校が終わると誰もいない家に帰る日々を送っていた
ある日、同級生の幸子と帰宅する途中、一郎は“ガバラ”と呼んでいるいじめっ子とその取り巻きに出くわし、からかわれてしまう
アパートの家の帰った一郎は、すぐ近くに住む自称発明家の南の家で遊んでいた
面倒見の良い南は一郎に、“ちびっこコンピューター”という発明した玩具を与える
出かけてしまった南を他所に、一郎はコンピューターで大好きな怪獣と通信をする遊びをしていたところ、いつしか眠りに落ちてしまう
気づけば一郎は飛行機で“怪獣島”に向かっており、そこには“ゴジラ”や“アンギラス”、“マンダ”などの怪獣達が
ゴジラが“カマキラス”や“大ワシ”と戦う姿を見て大興奮
すると一郎の前に、自分と同じくらいの大きさのゴジラの息子“ミニラ”が現れる
ミニラは言葉を話すことができ、一郎とすぐに打ち解ける
帰って来た南に一郎の母タミ子から、旅館の仕事で帰れなくなったと連絡が入る
南は一郎を起こすと夕飯をご馳走するのだった
翌日の帰り道、一郎は真空管を拾って喜ぶが、またしてもガバラらに目をつけられ、真空管を取られてしまう
偶然それを見かけた貨物列車運転手の父 健吉は、気の弱い息子を心配するのだった
ガバラらに追いかけられた一郎は、秘密の隠れ家であるビルの建設現場へと逃げ込み事無きを得る
そこで遊び始めた一郎は、しばらくして上の階から何かが落ちて来て驚く
それは誰かの身分証で、上階にも人影は無く一郎はそれを持ち帰る
しかしそこには2人の男が隠れていた
2人は世間を賑わせていた逃亡中の強奪犯で、顔を知られた一郎を狙い始める



ゴジラシリーズ10作目の作品
あらすじの通り、シリーズで唯一怪獣がいない世界を舞台にした異色作
ゴジラ達怪獣は、主人公一郎の夢の中でのみ登場する

邦画の低迷した時代に、まだ受けのいい子どもをターゲットとした作品で、『怪獣マーチ』という元気いっぱいの楽曲とともにスタートする時点で、もはや初代のシリアスさは消え失せている

ただストーリーとしては、いじめられっ子の主人公が夢の中のミニラに励まされながら成長するという『ネバーエンディング・ストーリー』みたいな王道である
現実と夢のリンクだったり、まとまりもあって意外にもよくできた映画
子どもっぽさは否めないけど

特撮面に関しては、これまでのシリーズの功労者である円谷組が大阪万博の映像制作のため関わりが難しく、特撮監督も本多猪四郎が兼任しているのが特徴
ちなみに円谷英二は監修としてクレジットされてるものの製作には関わっていない
また本作公開の1ヶ月後に円谷英二は死去している

上記の理由に加え、実は予算も大幅にカットされている
何と全盛期の4分の1近いという具合で、製作陣は鬼の節約撮影を敢行
シリーズで唯一プールを使用した撮影はせず、いくつかのシーンは過去作から流用している
そのためいきなり夜になったり昼になったりもするけど、涙ぐましい努力の結晶なので、突っ込まないでおいてあげよう
一郎くんが観た映画の記憶かもしれない

そんな中 新怪獣としてガバラが登場
作中では語られないもののガマガエルが放射能で巨大化したという設定で、手から電流を流して攻撃する
一郎にとっては現実世界のいじめっ子ガバラと同一とも言える存在で、同じいじめっ子のミニラを応援する形で物語は進行する
映画シリーズには本作のみの登場で、その他の東宝作品では『行け!ゴッドマン』や『行け!グリーンマン』に登場
子どもを食べたりするヤバいやつになってる
またゴジラのアニメ映画シリーズの外伝小説『GODZILLA ー怪獣黙示録ー』にもその姿を見せている
こっちもまあまあヤバいやつ

昭和ゴジラシリーズではたまに怪獣が喋る(翻訳される)シーンがあるけど、本作は夢ということもあってミニラは完全に子どもサイズで、流暢な日本語を操る
クソ気持ち悪いとか言ってはいけない
自在に巨大化するなど、もう何でもありである
さすがは人知を超えた絶対生物の息子

制作側の狙いもあって、かなり子ども向け感が強い作品だけど、ちゃんとゴジラシリーズでもあるので、童心に帰って観ましょう
誰だミニラをクソ気持ち悪いって言ったやつ
悪杭

悪杭の感想・評価

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これは現実か?我鬼の妄想か?ついつい応援したく... なんねェよっ!
ガバラ的な人いるよねゴジラ(父とか兄等)には弱く、ミニラ(息子とか弟等)には強く出る。そこが嫌い。
まさかのここに来て変わりダネ投入。

今まで強めに押し出されていたSF色が一気に無くなり、子供の夢物語としてゴジラが描かれる。
ミニラが喋るという衝撃もさることながら、ウルトラマンのように巨大化できる能力にも驚く。

「ホーム・アローン」の先駆けではと思われるような展開もあり、なんだか不思議な気分になる映画。割と好き。
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