ヒゲゴリ恐怖映画系

父の祈りをのヒゲゴリ恐怖映画系のレビュー・感想・評価

父の祈りを(1993年製作の映画)
4.0
砕かれない信念の行方は…

悪友達と悪さばかりしているジェリー。
IRAの過激派にも目を付けれ、父にロンドンに行くようにと促される。
言われるままロンドンに赴き、自堕落な生活を送っていた。
金も尽き路頭に迷う中、盗みを働き大金を手にし意気揚々と地元に凱旋したのだが…
ロンドンで起きたパブ爆破事件の容疑をかけられ連行、尋問、投獄されてしまう。
無実の罪で囚われたジェリーに同じ無実で囚われた父は言う「落ち着け」と。
収監生活を送っていると真犯人と名乗る男と接触。
ジェリーは男と行動を共にするが、父はそれを黙ってただ見つめていた…


イギリス国内の人種差別問題は根が深く今もそれを拭えていない。
当時のテロ対策特別措置法の設立とともにスケープゴートにされた人々の無実を勝取るまでの実話に基づく作品。
不器用ながらも息子を愛する父、その愛を感じることが出来ずにいる息子。
双方の想いが重なり合った時の親子の絆に涙が。
無実を信じ駆け回ってくれる弁護士の執念も凄まじかった。
威厳を保つ為に犠牲になった人々を嘲笑う警察署内のやり取りも見物。
信念を貫き通す弱さと強さを感じれるかなりの良作。

オススメですw