あの日から、24年になる。
神戸に生まれ、育った。
揺れよりも前に目が覚めた。遠くからすさまじいゴーッという音が近づいてきたからだ。直後凄まじい縦揺れ。そして、ベットから振り落とされそうな横揺れ。本棚から本が降ってきて、下の階でガラスが割れる音がきこえてくる。怖かった。
電気が止まり暗闇の中、どのくらいの災害なのか全く状況が分からない。母と姉と一つのベットに集まり震えていた。
ラジオをつけてもやはり状況は分からない。
やっと明るくなり、外に出るとガスの匂いがした。ガス管が破裂したのか。
空から灰が降っている。何処かで街が燃えている。
24年たっても、忘れられない。
当たり前にそこにあったものが、一瞬で壊れることがあるのだということを知ったあの日。
東遊園地へ毎年集うたくさんの人達。
それぞれに思いがある。
この映画の2人にも。
今日も黙祷し、祈った。
それができなかった人たちの分も、毎日を大切に生きていきたい。