Hisayo

ドッグヴィルのHisayoのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
4.8
これは凄かった!
夢中になって観てしまいました
田舎の集落は怖いよシリーズですが、それに留まらない深さもある力のある物語でした

田舎の狭い貧しいドッグヴィルという村で生きている偏狭的な人々、その集落独自の統治があり人々の関係性はギリギリの線を保って落ち着いている
そこに美しすぎる逃亡者(ニコールキッドマンですから!)が訪れる事によって、そらからどうなる?っていうお話です

映画のセットが、だだっ広い部屋の床に線を描いてそれぞれの家の境界を表現し、そこに必要最低限の家具と窓などを設置、他はパントマイムで表現という実験的な物で、舞台劇の鑑賞に近い感覚がありました

静かで簡素なこのセットに慣れるまで少し時間がかかりましたが話に入り込むと、不思議な事に全く気にならないどころか、上手いと唸るほどそのセットの利点がどんどん生かされてきました

例えば、事件の現場と日常の対比
被害にあって1人でこっそり泣いてる人と、加害者なのに何気ないいつもの時間を送る人とが同時に存在する空間、実はそれは壁を隔てて見えていないだけで、我々の生活では毎日起こっている事なのだと改めて気づかされ、より一層事件が残酷な物に思えました

どんでん返しとも言えるオチは、何が傲慢なのかという問いかけも残し、今も深い余韻を残しています

素晴らしかった!