ぐうの音も出ない。
全人類必見の教本映画か!?と。笑
見終わって3段階後味が変化した。「着地で妙な高揚感」→「ジワジワ吐きそう」→「何だか少し前向きな爽快感」
ストレートに宗教的な物語が非常に見応えたっぷりで、ハンパなく映画的な娯楽性を携えながら人間という生物を精神的に解体し、自身が認識していない自己の奥底までをも丸裸し、冷酷なほど客観的な視点で突き付け、受け入れざるを得ないレベルの強烈な焼印を遺す。
雑念ゼロなシンプルさが爽快で、笑えてくるほどに痛いし、ここまでされたらむしろ感謝したくなる。
私だけでなく全人類なんだもの。心配することはない。堕ちたら這い上がればいいわけでボロ雑巾になってからが本番さ!
噂に聞いてた特殊な舞台と丁寧なナレーションはシンプル過ぎるからこそテーマにこの上なくフィットしていて、視覚的に虚構のドラマであると認識させ生まれる混乱が、見ている間夢中になってエンドで終わるドラマとは違って、逆に見終おえても終わらない地続きの現実という生々しさがある。
3時間全く飽きることなく限られた空間と人物でグイグイ引き込んで魅せきってしまう面白さと、まな板の鯉状態にさせる強烈さと、納豆よりも粘っこく後を引く後味に完全に魅了された。あーー!!!