K

ドッグヴィルのKのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
4.0
簡易的なスタジオセット、ドッグヴィルで繰り広げられる自分の価値だけでしか行動できない人々のエゴ、偽善。

本能のままの犬のように生きる、本能むき出しの人間の町、ドッグヴィルはまさに人間の醜い欲望だらけの塊の共同体。

悪に対して、罰を与えるか許すか。grace(善意、慈悲)はドッグヴィルの村の人々にいくらコケにされようとも、許すことしか知らなかった。

しかし、本能のまま、自己の行動に責任をとらずにいることは、畜生と同じこと。悪に制裁を下さないことこそ傲慢なのではないか?と、graceは問いかけられる。

“犬は役に立つことを仕込める。だが本能に従うことを許せば何も覚えない。お前は他人を許すことができても自分を許せない。情け深いこともあるときには大切だ。だが規範も大切なんだ。どんな人間もその行動に責任がある。”

graceの最後の決断が、救いようのない堕落した人間に対する、慈悲の神からの制裁。

人間の身勝手さ、醜さ、自分の行動を振り返らせられる映画。