クズ青年と従妹、クズ友人とのシュールで終始苦笑いしてしまうショートコントの様なストーリーを繋ぎ合わせたジム・ジャームッシュ監督の独特な見せ方は流石だと思えたし、とても楽しめた。
親と連絡もせず賭け事ばかりする自己中青年ウィリーと友人のエディ、ウィリーの従妹エヴァとの呆れた面白交流をヌルッとした雰囲気で楽しめる独特な作品。おばさんに頼まれ嫌々エヴァを家に泊める事になったウィリーと酷い扱いを受けるエヴァとの関係が逆転していく滑稽で惨めな展開は友人エディの惨めさも有り観ていて情けなく感じるが、なんとも言えない面白さが。終始ヌルッとした笑いの連続だが、ラストのシュール過ぎる展開は自分のツボに完全にハマってしまいニヤニヤが止まらなかった。
他の作品でも感じるジム・ジャームッシュ監督のただ何となく撮った様な雰囲気が、滑稽な内容とも相まって独特の味わいと面白さを感じさせてくる映画だった。正に色々な意味でじわる作品。
