fumika

50/50 フィフティ・フィフティのfumikaのレビュー・感想・評価

3.6
ガンで余命わずかと宣告された青年の葛藤と周囲の人々の姿を、笑いと涙を交えてつづるハートフルホットなドラマ

酒もタバコもやらない陽気な青年アダムは27歳でガンを患い、5年の生存率は50パーセントと宣告される
職場の同僚や恋人、家族が病気を気遣い神経質になっていく中、悪友カイルだけはいつも通りに接してくれていた
何とかガンを笑い飛ばそうとするアダムだったが、刻々と悪化していく病状に動揺を隠せなくなってしまう


まず初めに500日のサマーで爽やかな青年を演じたジョセフゴードンの体当たりな演技ですよね
ポスターにもなっている髪を刈り上げるシーンはもちろん、身体作りに至るまで演じ抜いてます
脚本的にはアダムの感情の揺れ動きを丁寧に描いているなぁという印象
ゴードンの柔和な表情が憂いを誘うなぁ


物語が進むにつれていつか叫びたくなる時が来るだろうなぁと思っていたのですが案の定
またその溜に溜めた感じが切なくて、つい私も叫びたくなっちゃいました


カイルやキャサリンがいい役柄
お約束の様にセラピストと恋愛に発展しましたが、単に女と男の物語だけじゃなくアダムとの友情も熱く描かれていたのが好印象
そして密かに息子を想う母や父との交流も涙もの


自分がこんな状況になったらどうするかななんて病ものなんか特に考えたりすると思うのですが、そういった感情移入がすっとできて、でも哀しいだけじゃなく笑顔にもなれるしでなんだかホッとできる作品でした
fumika

fumika