早紀

欲望の翼の早紀のレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
5.0
愛するウォンカーウァイ監督の28年前の作品。映画館で見れてすごく嬉しいし、最高でした。作品の全てが良かったです。そして相変わらずセリフがおしゃれ。よくこんな言葉が思いつくなと毎度感心します。

出てくる人物全員の気持ちが上手いこと交わらないんですね、皆それぞれ誰かを好きな気持ちがあるのですが、上手く伝えることが出来ないし、伝わらない。恋ってそういうものなのかな、なんて思いました。

全員が魅力的な男性陣の中、私は警官役のアンディラウが一番好きです。レスリーチャンに失恋したマギーチャンに対して決してガツガツするわけでなく、ただそっと寄り添って彼女の話を聞く。寡黙で表情があまり変わらない中に優しさが凄く溢れていて、もうレスリー忘れてアンディにしなよ、と思ってました笑 大好きな恋する惑星で警官を演じたトニーレオンを思い出しました。どちらも制服がよく似合ってて眩しい。あんな警官が近所で見回りしてるとかどうなってるんだ。住みたい。
シャイで愛情表現が不器用なジャッキーチュンも可愛かった。

私的にお待ちかね、最後のトニーレオン。身支度を整えるだけの短いシーンですが、唐突な彼の登場はインパクトがありました。彼は物語に直接関係は無いのですが、元々この作品は2部構成になる予定だったようで。次は彼の物語が新たに始まるのだと感じます。パンフレットにマギーチャンと写っているカットがあったのでここから花様年華に繋がるのだなと。

別れを切り出したレスリーチャンですが、ほんとはマギーチャンを愛してたし、今も愛してるけど、自分の生い立ちとか過去から脱却出来ずにいて彼女を傷つけさせないように、守るために遠ざけたのだと思いました。レスリー、、、。

あの後それぞれ関係がどうなっていくか想像しているところです。

☆27
早紀

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