ツタヤ

夜のピクニックのツタヤのレビュー・感想・評価

夜のピクニック(2006年製作の映画)
2.7
第2回本屋大賞を受賞した恩田陸の同名青春小説を映画化、24時間を徹して80kmを歩く伝統行事「歩行祭」を舞台に描く青春群像劇。

さすがに最初から最後までただ歩くだけではまずいと考えたのか、この映画の監督さん「ロジャーラビット風」「少林サッカー風」「プラトーン風」と映像遊びをいくつか敢行。だがこれが逆効果で完全にすべっています。

最後にする貴子と融2人だけの会話など終盤の展開は見ていても爽やかで良かっただけに、全編通して終盤のテイストを貫いて製作して欲しかった。演出次第では青春映画の佳作になりえた雰囲気もあったと思うんですけどねぇ、惜しい。

出演者の演技力にもやや難あり。オープニングで女の子が3人並んで空を見上げながら笑っているシーンとか全然心から笑えてないです。ぎこちない。

あとニット帽のロック少年(柄本佑)、あの演技はもっと感情を振り切って演じてもらわないと見ているこちらが恥ずかしくなってくる。ちょっと痛々しいです。ブレイク前の加藤諒も出演。それでも馬のマスクをかぶらされるなど完膚無きまでにちょい役だったのが悲しい。(T_T)

この映画に出てくる生徒達は自分で「今が青春なんだ、もう2度とない時間なんだ」と気付いているのが偉いですね。(感心)10kmの校内マラソンでもサボっていた自分が情けない。今頃になって真面目に走っておけば良かったかなと思います…。
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