なんでもないような会話に潜む生理的な違和感。
思わせぶりな抽象的な言葉も、
哲学的な単語も、
ポエジー溢れる散文も、
無いのに。
山内ケンジの奏でる不協和音。
僕は嫌だ!と叫びたくたる虫酸が走るキャラ登場。
例えが微妙に古くて御免。
気に障る、気不味い、気が削がれる、
そんな中でもスナック"黒いワシ"で呑む酒は、本当の酒の味がしそうで旨そうじゃないか。
カメラを持ち歩く人間への悪意ある視線。
映画や舞台に関わる人間への皮肉と自嘲もあろう。
男の妄想と悪夢の予感に満ちた性衝動の残滓。
最低だね。
ミツコ感覚。
流行らせたい、このワード。
昨今ならアキエ感覚とか。
山内ケンジ氏60歳。
これぞ現代の無頼派私小説。
年に一度は新作映画を切にお願いしたい。
〜〜
"主人の引き継ぎ"
破壊力あるワードセンスにも驚愕。
来週の舞台公演は本作の初音映莉子が主演。
一旦キャンセルしたのだけど、行きたい行きたい行きたい…