イタリアのケンローチ味ある。近年見たイタリア映画の中では最も低所得階層の話だから、工事現場は元より、家の中もカフェもチープで殺風景。IKEAの家具が憧れ、という層がイタリアにもいるのだ。
イタリア人のきょうだい関係はいくつになっても変わらず暖かくて、親身に心配し合い、困った時はお互いに力になり合う。特に、男兄弟は大人になると普通疎遠になるもの、という日本的常識は覆される。男ばかりの父子家庭でも殺伐としたり寂しさに沈んでしまうことなく、とっても愛に溢れてて明るく暖かく楽しそう。そういう男同士の基本的に仲が好くて暖かい関係性が、イタリア社会全体の雰囲気を形作っているのではないかと思った。
ただこのような家族の絆が強いイタリアで、女性は生きやすいのか、何故少子高齢化なのか、というのは気になる点。女性は小マンマとしてのお姉さんと、人は好さそうだけど打算的でちゃっかりしたルーマニア人女性しか出てこなかったのは残念。お姉さん好きだけど。
無邪気な子供たちがとっても可愛い!お兄ちゃんのサムエル君はまるで子供版ジョコビッチ。そして、ヴァスコ!なんかいい名前。