HicK

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:QのHicKのレビュー・感想・評価

3.2
《ワケ分かんないですよ!》

エヴァ初心者の感想です。

【やっぱり最高だなぁ、絵】
ちょっと人物の作画テイストが前回までとは違うかな?と思いつつ、やっぱり監督が監修するヴィジュアルは超高級品・最高品質。見てるだけで金を浴びてるよう 笑。

【ヴンダー発進!!】
空中戦の描写やばい。好き。ヴンダーが浮かび上がる場面も鳥肌モノ。振り子のようにぶん回すシーンとかCG技術が活きてる。

【浦島太郎系スリラー】
14年後の序盤でグッと掴まれた。徐々に真実が明らかになるストーリーラインは前作までには無かった流れで没入感が高い。こういうスリラー展開好き。

【ハブられるシンジ】
シンジの鬱描写も増してて途中までは好きだった。同じ目線になれたのも大きかったかも。それもミサトたちが冷たすぎるから 笑。前作でシンジに「行きなさい!あなたの願いのために!」と後押ししておいて、結果ダメだったら塩対応。ひどいな笑。四面楚歌、ニアサーの真実、母の衝撃の事実、全てに襲われるシンジの鬱状態は見応えあり。その中でカヲルという唯一の味方が神々しい。

【大暴走、イライラシンジ】
過去最大の暴走シンジ。ヴィレの言う事も聞かず、信頼できるカヲルの言葉にすら耳を傾けない。案の定、またもや大暴走。なんか、ちょっと彼に同情しようとすると、すぐに裏切られる 笑。ゲンドウに利用されてるのは分かるけど、ここまでの暴走も予想してたのか?うっかりサード、あわよくフォース。槍を抜く前に人の話を聞け!人類の敵。鬱の皮を被った巨悪。…好きになれない 笑。

【そして置いてかれる】
怒涛の謎がたたみかけるクライマックス。シンジへの不信感・憤りに支配されていた矢先、完全に置いてかれた。駆け引き、固有名詞、背景、全てぼんやりとしか把握していなかった自分は一気にしっぺ返しを喰らった。もう何が何だか分からない。インフィニティもどき、アダムスの器、マーク6からの青パターン、保険としてのワンコ。全てワケワカメ。

これ、1発目から全て把握できる人いるの?笑。本当、エヴァファン尊敬。

【総括】
真実が徐々に明らかになるストーリー展開(大きな流れ)は好き。ただ、キャラクター描写とか関係性、物語の背景とか詳細に目を向けるほど「訳が分からないですよ!」になった作品。考察を見ないと自分の思考力と知識ではついていけなかった。最小限の情報提示といきなり襲いくる結果の数々。人間としての思考力を試されているようだった。





【追記〜シンエヴァ鑑賞後〜】
再鑑賞時にはクライマックスのゼーレ、ゲンドウ、そしてカヲル、それぞれの思惑が分かった。それでも描写が足りな過ぎる(自分には)。本当にゲンドウは、数々の偶然まがいな事までも想定していたのか?…怪しい。本当に?

赤ちゃんシンジと家族の写真にマリみたいな人。でも結構大人なマリ。謎。

カヲルのセリフ「もっといい音を出すには反復練習。自分が良いと思えるまで繰り返す」とか「僕は君と会うために生まれてきた」とか後になってヒントだとわかった。ただ、どうなったら13番目に堕ちたことになるのかがよく分からなかった。

【改・総括】
何度見ても分からないものは分からない 笑。答えも載ってる訳でない。「序」からの劇中の情報だけで鑑賞を続けていると、必ず今作の落とし穴にハマる。「難解な」では無く「分かるはずも無い」に近い作品 笑。ただ、"参考書"を用いて見ると、不親切さへツッコミながらも楽しい作品。
HicK

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