プリンス

スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜のプリンスのレビュー・感想・評価

3.9
大雪で寝違えた首から偏頭痛が発症。めまいと吐き気に襲われましたが、山田養蜂場と赤ひげ薬局のおかげで完全復活であります。毛根の勢いも抜群となって気が向いて参りました、プリンスです。
冴えない中年男の不器用で哀しいお話とゆう事で、前々から気になっていた作品であります。冴えない中年男とゆうだけで何かこう後ろめたい字面なのですが、他人事ではありません。オープニングからラジオで流れるテレフォン人生相談が泣ける訳であります。中年男性の悲痛の叫び。家族に無視され熱湯を掛けられ、ルンバにもゴミと間違われる、、パーソナリティはドリアン助川でした。今回のヒーローは、あるマンションのコンシェルジュとして働くセシル。前方二段式の下駄で踏まれたような見事なハゲ。これだけで、もう前もって天罰を食らったようなハンデですよ。そして住人の一人である夏色のナンシー、クララに目をつける訳であります。普通ならね、ドアノブにカミソリとか入れた袋ぶら下げて気が済むんですよ。しかし牛追い祭りの国では訳が違います。なんと言ってもコンシェルジュ。鍵持ってますから、最強でございます。ドアノブどころか夜な夜なクララの部屋のベッドの下で待ち伏せ。寝たと思いきや、スリスリと出て来てクロロホルムで昇天させる訳です。そのあとは、何食わぬ顔でベッドイン。朝早くに起きて、歯を磨いてまた業務に戻るとゆう仕事熱心さ。歯ブラシは共用ネ!ポストには毎日、手紙を入れてみたり、部屋に色々な仕掛けをしてみたり。たまにはお袋さんのお見舞いに行ってみたりと、コイツこそリア充てヤツですよ!しかし、そんなクララにも恋人が居たりして、そんな幸せは長続きしません。ある日、クララが恋人を部屋に連れて来た事から、歯車が狂い始めます。なんせベッドの下に居ますから。マクレーン刑事のダクトに匹敵する緊張感ですよ。更にマンションオーナーとのイザコザから解雇となってから、本領発揮。この人、良く良く聞いてみると良くある歪んだ愛情でも何でもなく、人を追い込むのが目的だとか。そんじょそこらのストーカーとは訳が違ってました。笑ってるヤツを見ていると腹が立つとか、人の不幸が好きだとか、わたくしと友達になれそうな一面もチラホラ。クララが一人で部屋で踊るシーンは、藤原紀香のキウイのCMを思い出して私も何故かわかりませんが腹が立った次第であります。
マンションの他の住人にもアバヨついでに、毒吐きまくり。これは良くない。お年寄りには優しくしないとなりません。それにターゲットはあくまでも一人に絞らないと、怪しまれるんですよ!!
後半、攻撃型ストーカーとなったセシル君の総攻撃、怪しむヤツからシラミ潰し。冴えない中年男の底力に元気を貰ったわけでございます。警察?関係ねーぜ!
しかし、このオチには納得がいかない訳であります。この野郎、やる事やってました。セシル、やっぱり君とは友達にはなれそうにありません。残念。
しかしながら、なかなかの良作。
わたくしのレビューはいつもながら参考になりません。確認として観ても損はございません。特に寂しい中年男性にオススメであります。
ではまた!!
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