かや

ウェイバック 脱出6500kmのかやのレビュー・感想・評価

ウェイバック 脱出6500km(2011年製作の映画)
3.7
自由のためには歩くしかない。

第二次世界大戦下のシベリアの収容所から脱走し、歩いてインドを目指した集団を描く。
なお真偽は定かではないが、実際にあった出来事として出版された著書がモデルであり、本作自体はフィクションである。

最初に少し収容所のシーンがあり、脱出してからは最後までずっとただ歩いているだけ。
加えて派手な展開もない。

好き嫌いは別れるだろうが、個人的にはそれでも退屈することはなかった。
暑さや寒さ、そして飢えなど自由になるための生への渇望が、ジワジワと重く感じられ、物語の推進力となる。
あえて死をあっさりと描くのも、自然の無慈悲さが感じられて良い。

本作の紅一点イリーナ役のシアーシャローナンが出てきてから、集団のコミュニケーションに柔らかさが出てきて、その雰囲気の違いも楽しめた。

主演はジムスタージェス。
「鑑定士と顔のない依頼人」を観てから、なんか好きな俳優。
他にもコリンファレル、エドハリス、マークストロングなど、ジムスタージェスを含めあんまり主演なイメージがない人たちが集まりました笑

TSUTAYAではアクションに分類されてるが、正直ロードムービーだ。
なので景色を楽しむこともできる。
砂漠で遠くから歩いてくるように見せるシーンは「アラビアのロレンス」を彷彿とさせる。

とにかく地味な作品ではあるし、面白いとも言えないので、声を大にしてオススメとは言えないのだが、一人として悪い奴がいないってのもあり個人的には好きな作品でした。

私はこんな歩くのは絶対無理です。
一番最初に死ぬ自信があるわ。