このレビューはネタバレを含みます
さすがスペイン、ここぞというところでしっかりとハリウッド流を覆して、見る人の印象を残すようなオチをつけてみせる。
あそこで助け出したらもっともっとくだらなくなっていっただろう。そこを華麗に裏切って、まさかまさかとオチを考えさせる技術がすごい。
最初に老婆の安っぽいCGが出てきたときはテンション一気に下がってしまったけど、こんな素敵な復讐劇、なかなかないぜ。
伏線とも思わせない伏線も見事。なんであんな表情で鏡見ているんだろう? なんで鏡が重要なんだろう? と不思議に思うでもないカットが多かった。オチを知れば納得の伏線。それを伏線と思わせないところがすごい。思い返してみれば、、、だよね。そしてあの気丈な女がそんな簡単にくたばるわけないだろう、と予見させる伏線も見事だ。
主演の女優さんも綺麗で、どことなくアメリカン、でもアジアンな魅力もあって、たしかにセクシーな感じがするけど性悪な感じがするのもイイね。ちょっとほのめかしが微妙かなあと思ったけど、たぶんこの監督の嗜好なんだろうね。スペイン映画のサスペンスでは今のところ最高点。