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ロックンロール・ハイスクールのrollinのレビュー・感想・評価

4.4
映画というよりもロジャー・コーマン校長が指揮を務めた最高にガバガバヘイ!なラモーニーズのMV。

医学的に童貞であるトム。RAMONES命の少女リフ。三次元メガネっ娘属性の頂点に君臨すると言っても過言ではない、最高にキュートなケイト(演:デイ・ヤング)や、抑圧的な校長の手先であるヘンゼル&グレーテルコンビ等、青春ドラマの公式に符合するキャラクター造形はそれなりに魅力的。

本作の構成を大胆に紹介するとしたら、ケビン・ベーコン不在のフットルース、もしくはRAMONESを熱帯性低気圧の中心と想定した北米版台風クラブ。

超能力学園並みにZでゆるゆるな笑いの価値観(くるくる回るベートベンの肖像画、ロックの相対的騒音度を計る装置・通称ロックメーターの目盛りのセンスは最高!)や、校内の非校則ビジネスを取り仕切る便利屋イーグルバウアー社の設定も有能で微笑ましいし、何より映画自身がコーマン印の無邪気で非健康的なドープネスに鎮座しておるのでがんす。

まあそのつまりはこんな御託並べてタラタラしてんじゃねぇよ!ということでございます。
とにかくRAMONESというひとつの完全なコンセプトの前には、あらゆる芸術的強度をもってしてもちんすこうの如く灰塵に帰してしまう。RAMONESという圧倒的なカタルシスによって爆発するお祭り映画でございます。
ジョニーをちゃんと敬ってるとこがええ。
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