ATSUSHI

ローズマリーのATSUSHIのレビュー・感想・評価

ローズマリー(1981年製作の映画)
5.0
『ハロウィンⅡ』(1981)、『デビルズ・ゾーン』、『キャッスル・フリーク』に続き、新文芸坐のオールナイト上映で出会った一作。
一つ前の『キャッスル・フリーク』は悲哀と恐怖が交わってて印象的だったが、あの後味の悪さを引きずらせてこの映画を持ってくところにパンチが効いてる👍



とにかくスラッシャー映画に求められる全てが凝縮されたといっても過言ではない本作。
引っ掻くようなバイオリンの旋律、ファイナルガールVS殺人鬼の構図も王道ながら(王道だからこそ?)結構怖い。シャワーシーンがあるところやファーリー・グレンジャー氏の存在等も明らかにヒッチコックも意識している。ベトナム帰りの帰還兵の悲劇が見え隠れするのも時代の名残と呼ぶのでしょうか。

なんと言ってもナイフ、ピッチフォーク、ショットガンを用いた残虐シーンの極め付けぶりが凄い。喉に食い込むナイフと滴る血、その見せ方のねちっこさは他とは追従を許さない。
DVDでメイキングが見れるのもありがたいが、あのシーンは何度見ても直視しづらいのだよ…




あとこの映画がまた思い出深いのはラストが朝で終わるのと同じように、我々観客も朝を迎えたこと🌅
主人公たちとともに夜明けを共有したような感覚。あの余韻の気持ち良さだってホラーならでは。