外は雨

ライク・サムワン・イン・ラブの外は雨のレビュー・感想・評価

4.1
何とも不思議な感覚に陥ってしまう映画。外国人の方が日本を撮るとどこか観るところが違うのか、いつも見ている風景が違って見えるものなんですがこの映画でもそういう部分はありました。ただそれよりも登場人物たちのたどたどしい感じと、みんな誰かに想いを寄せているその姿が、一方的で、たどたどしく、不器用で、そんな姿が悲しくて可笑しくて。

登場人物たちは何かを話し、そこには周囲の雑音も同居する、人はそんな中に生きているのだなぁ、と唐突に終わりを告げたあと思ったり。

そしてエラ・フィッツジェラルドの「ライク・サムワン・イン・ラブ」が流れるも、やはりそれも唐突にプッツリと断ち切られ、呆気にとられるのです。

キアロスタミの最後の映画。できればイランが舞台の映画であって欲しかった。
外は雨

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