カント

ル・コルビュジエの家のカントのレビュー・感想・評価

ル・コルビュジエの家(2009年製作の映画)
4.3
アルゼンチン映画。隣人トラブル・ブラックコメディの傑作!はっきり言ってル・コルビュジェは、あまり重要じゃない。脚本が秀逸すぎて感服しました(^o^)原題「お隣さん」

▼ル・コルビュジェの設計した家に住むデザイナーのレオナルド。
お隣さんのビクトルが窓を作りたい、と勝手に壁を壊し始めた。そんな所に窓を作られては、こっちの生活が丸見えになってしまう。
▼法に訴えても良いが、なにせこちらは世界遺産ル・コルビュジェの家に住んでいますから…。下手に警察沙汰になるのは避けたいし、安易に弁護士を使うのも男が廃る。なにせ世界遺産ル・コルビュジェの家の住人ですから。
▼ブルーカラーのビクトルは、話しの通じないタチの悪い奴で、あの手この手でレオナルドに承諾させようとする。レオナルドは責任転嫁の言い訳しまくりで妻が、とか…義父が、とか何故かビクトルを前にするとイニシアチブを握れない。
▼どんどん剣呑になっていくレオナルドとビクトル。その心理描写が巧み!
▼娘ローラが夢中になるウェスタンブーツの指人形ダンス。
イノシシのマリネのレシピ。
浴室に取り付けたパニックボタン。

▼ちなみに本作は2009年制作で、ル・コルビュジェの建築群が世界遺産登録になったのは2016年。本作に登場する建築のスロープの施工とか、確かに上野の国立西洋美術館のスロープに似てますね。(常設展エリアの方)
ル・コルビュジェの建築と秀逸なドラマ展開。とても良かったです。
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