もるきょん

モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦のもるきょんのレビュー・感想・評価

4.5
タイトル、パッケージから見て分かる通りのB級映画。
魔女、フランケンシュタイン、ミイラ男などの馴染みのある"怪物"達(一人だけ神話から呼ばれてきたサイクロプスもいる)が集められ、最強の怪物の名を賭けて何故かプロレスをする。
めちゃくちゃな設定の映画ながらちゃんとプロレスをしている上に戦い方にもそれぞれの怪物達の特徴が表れ、また、出場するに至った経緯、現代における境遇などのバックボーンが差し込まれるなど、ただの怪物プロレスに留まらない工夫がされており観ていて飽きない作りになっている。が、一緒に観ていた友人氏は飽きて寝た。
前半は単調に試合が進み、怪物同士の殺し合いを実況席が時には熱く、時には下品なジョークで囃し立てる。
後半からはとある怪物にスポットライトが当たり、彼を中心に物語が展開。そしてゾンビ絡みのお約束のようなラスト。
確かに前半部分は観ていて飽きてしまうかもしれないが、そこを乗り越えた先にある後半部分はそれなりにしっかりとしたドラマパートとなっている。
個人的にはとても好きな作品。
特に後半のドラマにはとても感動し、最後に勝ち残った彼が咆哮するシーンでは涙すら滲んだ。が、一緒に観ていた友人氏には全く理解を得られていない。
B級映画ではあるものの決してクソ映画には収まらない、何か光るものを持っている一作だと思う。