かなき

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリのかなきのレビュー・感想・評価

4.7
『Wよ永遠に―
風都の存亡を賭けて、戦え!』

本編でずっと描かれてきた、フィリップの家族に対する葛藤、それを支える翔太郎たち。その部分のある種の答えを出しつつ、無理のない設定で映画オリジナルの敵が立ちはだかる。
正直言って、ライダーの劇場版として完璧すぎる作品。

財団Xをうまく絡めた設定も、翔太郎たちWと風都を陥れるためにNEVERが仕組んだ罠も、ドラマ本編とこの映画の繋がりを自然にさせている。
いつもスピンオフ感を感じてしまう劇場版も、これは本編にかなり近い。
その点でも本当に秀逸。

そして劇場版オリジナルキャラの仮面ライダーエターナルのカッコよさが異常。
スピンオフになるのも納得のカッコよさ。

王道の「みんなの力で力を得る」描写は、Wが風都という街をフォーカスした作品だったからこそ成功したと思う。
今までWに救われて来た風都の人々の“声”と、“風”の演出は、ズルいほどよかった。
この作品が表しているのは、ドラマ本編と劇場版のあるべき関係性だろう。
これを超える劇場版を観てみたい。
かなき

かなき