あいすこひ

アルゴのあいすこひのレビュー・感想・評価

アルゴ(2012年製作の映画)
4.4
現実にこんなエンターテインメントが起こるとは。
多分伝記映画の頂点。

「今から見る映画ルーレット」で「名作」が出たので鑑賞。(アカデミー作品賞を受賞したので名作ってことにした。)

●歴史がわからなさすぎて冒頭で焦った。
アメリカとイランの関係について映画冒頭で解説されたが、恥ずかしいくらい理解できなかった。一時停止をして予備知識をつけ鑑賞。現在に至るまで調べたし、普通に勉強になった。

●実話とは思えないエンターテインメント。
実話に基づいた映画って盛り上がりに欠ける印象で今まであんまり見てこなかった。でもこれは完全にエンターテインメント。脚色されている部分がどこか調べたが、十分すぎるほど元ネタも面白い。終始ドキドキしてた。

●ドキドキハラハラシーンが上質。
・バザールに行くシーン。周りをイラン人に囲まれて誰が噛み付いてくるかわからない感じがたまらない。カメラワークも良い。
・制作所の2人が電話に出ないシーン。電話の写し方が無駄にカッコよくて笑った。早く出ろよ!!!!!!!!おい!!!!ってなった。
・ヒゲのおじさんの力説シーン。最初は乗り気じゃなかった人が終盤で助けてくれるお約束のシーン。ベタだけど激アツだった。

●OPに掴みがなくてヌルッと始まった。
完全に好みの問題だろうけど、冒頭にグッと心を掴まれるようなシーンがほしかった。やけに細かいカットで膨大な情報を言ってくる割にこれといった盛り上がりもなく退屈に感じた。でも結局10分経った頃には物語にのめり込んでいたと思う。

●実際の映像の再現がすごい。
EDにて映画内で使われたシーンと実際の映像が比較されるのだが、再現度がすごい。映画らしく盛り上げる脚色とリアリティのバランスが心地よい。

●鑑賞後のネットサーフィンが楽しい。
実話だからこそ、「劇中に登場した映画アルゴのポスターとかってまだあるの?」とか「あの脚本家たちは誰?」とか色々調べたくなる。当時の映画の制作発表の記事とか読みたいなーーー!!!

とにかくドキドキした。2時間の中に内容をギチギチに詰め込んだ映画らしい映画。


(余談)
視点がアメリカ寄り過ぎない?
アメリカが作ってアメリカ人が評価してアカデミー賞を受賞してるから別に外国は関係ないんだろうけど、イラン人にこの映画はどう見えるんだろうか。
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