バナバナ

危険なメソッドのバナバナのレビュー・感想・評価

危険なメソッド(2011年製作の映画)
3.2
ユングもフロイトの理論から影響を受けた人間だが、次第に自分の考えが確立されてくると、フロイトとの関係が険悪に。結局袂を分かつ事になる。
ユングとフロイトの歳の差は19歳。
フロイトと袂を分かったユングは、自身もしばらく神経症を患ったそうだが、父親を超えていく様な葛藤があったのだろうか。

今作ではユングが主人公なのだが、ユングに実在した愛人、
ザビーナ・シュピールラインという女性も、重要な役周りで出ている。
彼女はウィキベキアによると、統合失調症という事でユングの患者になったのだが、この辺りのキーラ・ナイトレイの演技がすごい。
顎を突き出し、目をひん剥いて、本当に危ない人。
演技とはいえ、よくもあそこまで顎が付き出せるものだと驚いた。

ザビーナは病気が治った後、ジュネーブ大学の医学部に進学し、無事卒業。
ユングとの不倫関係を清算した後はフロイトに師事し、彼女自身が精神分析医になっているのである。
しかし、彼女が本当に統合失調症なら、薬を飲まないと絶対に完解はしないので、再発も無くこれ程活躍したという事は、ただの神経症だったのだろう。

この作品は、ユングとかフロイトが好きな人は、彼らは本当にこんな感じだったのかしらと、すごく楽しめると思う。
だが、私の様に特に彼らに興味がなく、あまりよく知らない人間には、ああ、こういう事があったんだ…で、終わってしまいました。
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