Shirorin

危険なメソッドのShirorinのレビュー・感想・評価

危険なメソッド(2011年製作の映画)
3.0
久しぶりのD.クローネンバーグ。
ユングとフロイトの史実に基づいた映画ということで興味を持った。

この二人は心理学者として偉大な功績を遺したはずなのに、大学の講義ではサラリと触れて終わってしまい、入学前には分析心理学をどっぷりやるつもりでいた気持ちを挫かれ、物足りなさを感じたことを思い出した。

ユングとフロイトの父子のような師弟関係、考え方の違いなどは、本で読むより映像で見るのは分かり易くて良かった。夢判断や心理テストも興味深かった。

にしても、ユングと患者が愛人関係に、て…いいの??精神分析医が、ミイラ取りがミイラになっちゃって、精神を病んでいく。精神病患者が精神科医を目指す。そこに人間の脆さ、精神医学の危うさを感じずにはいられなかった。

ユング役のマイケル・ファスベンダーの真面目で神経質そうな雰囲気がとても私好みで、渋くて素敵☆それだけでも一見の価値ありでした。
かなり個人的趣味の入った映画なので、万人受けはしないと思うのであしからず。
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