エクストリームマン

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオのエクストリームマンのレビュー・感想・評価

4.6
凄くいい、凄く好き。

マリン・アッカーマン前よりも顔丸くなった?……それはさておき。

メタホラー映画の歴史?に新たに加わった傑作!コメディ成分も大いに盛ってあって(寧ろ全体としてはコメディ映画か?)、本当に素晴らしい。

メタホラー映画の金字塔といえば『スクリーム』シリーズで、最近だと『キャビン』が出来もオチも素晴らしかったけど、これらに負けないホラー愛と、これらとはまた違ったアプローチでフレッシュさにも溢れた本作は、観ている間中楽しいし、ドラマ部分には結構胸を揺さぶられたりもする、そんな映画に仕上がっている。

売れない映画女優で、生涯最大のヒット作and有名作が『血まみれキャンプ場』というカルト化したB級ホラー映画だった母親を喪って、そのことを引きずったまま生きてきた主人公:マックス(タイッサ・ファーミガ)が、ひょんなことから件の映画を上映するイベントに参加することになり、20年前の母とスクリーン越しで再開することになるが……という粗筋、というか導入。

基調はホラーと映画のお約束を笑ったり「活かしたり」するコメディだけど、それだけに終わっていないのは、主人公マックスと彼女の母親との交流を丁寧に描いているからだろう。最初、それは片想い的な、まさしく「映画スターに恋する」ような一方通行だったわけだけど、映画が進むにつれて徐々にそれが双方向になっていく。それは、われわれ観客が映画にのめり込んでいくプロセスに似ていて、しかも主人公の抱える葛藤と相俟って、非常にビターな味わい。

思い返してみると、やっぱりバランスが絶妙で、コメディ成分多めとはいえ、ホラー演出をキチンとやっていて、ホラー関連の描写が単なる「ための」ものに堕していないところが、翻ってコメディ部分をより面白くしている。

映画の登場人物達が、アドリブ的な(というか本編にない会話)に対してもキャラを守った対応をするのとか、夢があっていい。『ピッチパーフェクト』の「バンパー」を演じていたコメディアン(アダム・ディヴァイン)の「大口叩いて自分をセックス狂に自分を見せたい男」とかの感じズルイ。他のキャラの「間違った解放感」とかもつい声出して笑っちゃう。黒人の彼とか、もう顔が面白い。

現実?側のメンツも本当に絶妙で、頼りになるイケメン君の感じとか、B級ホラー映画オタクのアイツとか、主人公の友達キャラのバランスがいい。なにより「イヤな女」役の彼女の、実はお前いいやつだなの感じとか、2回くらい捻ってていいね。主人公含めたアイツラにまた会いたくなる。

次回作があるとしたらどんな映画になるか想像するだけで楽しいし、出来るなら是非次も観てみたい、そんな映画だった。