ひでG

戦争と人間 第一部 運命の序曲のひでGのレビュー・感想・評価

4.1
何と50年前の映画なんだね。
僕が10代の映画青年かけ出し?の時代に
三部作を完観しました。

その後、テレビでもやった時も観たかな。

久しぶりに佐藤勝のダイナミックな主題歌を聴いて、もうそれだけで満足です!

でも、主題歌かと、アイウエオ順の出演者タイトルを見て、

しまった!この一作目から194分!
そして、これから3作か!

最後まで観れるかな、、😅

それにして、このオールスターキャストをよく集められたな、

やっぱり映画界にチカラがあったんだな、この頃は!

物語は、満州を侵略したいという願望を持っている財閥と軍部(満州に駐留している関東軍)が中心に、
「戦争前夜」からを描いている。

そして、
満州の人々、
彼らと繋がっている満州に住む日本人、
日本国内のプロレタリアートとその家族
中国にも、日本にも組みしない朝鮮革命家

などなど、多種多様な人物がテンポ良く登場する。

例えると、年末に放送される大河ドラマや長編ドラマの総集編みたいな映画。

一場面ごと、1人ずつへ感情を寄り添うのは難しい。

悲惨な事件も多く出てくるが、すぐに
次のエピソード、人物が現れるので、
深まらないのは致し方ない。

その分、ここには、もう一つの大きな主役がいるのだと思う。

それは、「歴史」

戦争に突入していく、まさにその瞬間に
どんな動きがあったか、

その大きなうねりや涙の中で、人々は
どう流され、抗っていたかを

実にダイナミックに描いている。

本作のオールスターキャストの中でも
最も輝く悪役を演じる
伍代財閥の実質経営者の芦田伸介が
「個人的な感情なんて、これから戦争という大きな波にみんなのみこまれていくぞ。」と語っている。

タイトルの「戦争と人間」がピッタリ言い表しているセリフである。

歴史背景、特に中国側の動きが勉強してないと判別しにくい部分もあるが、

「戦争の理由は経済」ということがよく分かる。

所々に、男女のラブロマンスが登場する。
女優さんはみんなキレイ!

そして、中国人や朝鮮人役の俳優さんもみんな上手い!

全て観るのは、かなり大変ですが、
テンポも良いし、案外観やすいと思います。

昭和時代を知るためにも、よい教材だなと思います。

さあ、第二部に突入するぞ!
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