なれるにこ

SHAME シェイムのなれるにこのネタバレレビュー・内容・結末

SHAME シェイム(2011年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

割りと良かった。結構良かった。
自分のどうしようもできない何かと闘い、取り繕い、吹っ切れそうになり、それでも勝てない、その全てが後半シーンの主演の顔に現れてた/そのどうしようもない何かが今回は性欲(あるいはポルノ依存)だったから過激に見えるが、それを例えば誰かへの止められない恋心とか人生を呪うほどの不運とかに置き換えられるとすると、だいぶ普遍的な話と捉えられる/そうすることで主演の様々な顔に、ただ性欲にまみれただけではない複数のストーリーを背負わせられる/個人的にはバーでの満面の笑みが、その背後に様々な感情をこちらに感じさせていて良い/特にラストシーン、ただ興味を失っただけとも見えるがあれを、妹が既婚者に溺れたことを貶したのに、あまつさえ自分の性欲のせいで妹を死に追いやったのに、それでも既婚者に対して自分の内側から沸き上がる性欲への侮蔑、また繰り返すのかという諦め、という顔と捉えると面白い。