R

バッドトリップ! 消えたNO.1セールスマンと史上最悪の代理出張のRのレビュー・感想・評価

4.0
はるか昔にとある友人に勧められていたのを思い出して見てみました! 面白かった! かなり楽しいフィールグッドコメディーでした。尺も短いし、何でもいいからかるーく見たいな、というときにピッタリの映画と思われる。主人公は、生まれてこのかたウィスコンシンの田舎町から出たことのないナイーヴな青年…中年?…ティム・リッピ。いまだに実家暮らしで、保険会社のセールスマンとして働き、小6のときの学校の先生(シガニーウィーバー🫢)とセクシャルな関係になっている(彼自身は恋人同士だと思い込んでいる)。ある日、とんでもない事故で、自社No. 1のセールスマンが急死。アイオワ州シーダーラピッズにて開催されるアメリカ相互保険協会の会合で、2年連続でトップ賞を受賞しているのは、彼のおかげだった。彼の代わりにプレゼンやって、3年目のトップを取ってこい、とボスに送り出されるティム。まったく自分に自信がない上、初めての遠方旅行、行き先は自分の田舎町と比べてぜんぜん都会、などなど、様々な不安要素を抱えながら出張に赴くティム。フライトもはじめて、ホテルのカードキーすら初めてで、ドアを開けると黒人がいる。黒人みるのもはじめてらしく、びっくりしすぎ!🤣 けど彼はこの会合期間のルームメイトで、すごくイイ人だと分かり、そのあと会う3人目のルームメイト、ディーンという男は、社長に、客を奪うヤツだから絶対絡むな、と警告されていた人物。ディーンははちゃめちゃな男で、酒も、女も、振る舞いも、下品でダラシない、けどワイワイ楽しいし、人間味があり、なんだかんだでイイやつなので、ティムも仲良くならずにはいられない。彼らのグループにもう一人加わる、やり手の美女。この人がこの旅行に来てるのは、旦那や子どもを置いて、アバンチュールなセックスを楽しみたいから。さて、彼女が目をつけたお相手は……みたいな感じで、全編軽ーいノリで楽しくやって、ティムにとっては衝撃的なことが2、3起こり、精神的ダメージを喰らいまくるんやけど、すべてがスムーズな演出でさらりと描かれるため、気分が重くなることなく、ずっと楽しい感じで見れちゃいます。田舎のナイーブ男子が、この滞在を通して、人間的に少し成長(?)する話でもあるので、最後は気分もよろしくなる。ほぼ文句なしに楽しめる映画です。ディーンジーを演じるジョンCライリーはひたすらテンション高く、出てくるシーンすべて自分のものにしちゃってて、ちょっとクレイジーなだけで中身はただのイイやつなので、見てる人はみんなこの人に心奪われるでしょう。だからと言って他のキャラが色褪せるかというとそうでもない。一見存在感の薄そうな黒人の彼や、主人公のティムも、見てから数日経った今も不思議と心に残り、愉快な仲間たちとして記憶に刻まれる。ジョンCライリー、シガニーウィーバー以外の俳優さんたちも、他の映画で何度も見かけたような人たちがポロポロ出てて、個人的にはそれも楽しかった。そして、やっぱ何だかんだで、人間にとって一番大切なのは、友情と誠実さだなっていうのを強く感じさせてくれるバディームービーでもありました。よって、真っ直ぐに生きているが故に、なかなか物事がうまくいかないという感じの男子には、特に強くオススメしたい作品であります。元気が出ると思います。マイナスポイントを挙げるとしたら……んー特に思いつかないなー。非常にバランスがいい、よく出来た映画なんだろうなと思います。日々の生活に疲れて心をちょっと軽くしたい人にもおすすめ。機会があれば是非また見たい。かも。
R

R