ゴリララッパ

千年女優のゴリララッパのネタバレレビュー・内容・結末

千年女優(2001年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

“宝箱は開けないほうがいい”
こんなセリフをどこかで耳にした。

何が入っているかわからない箱の鍵を、千代子は1番大切なものをあける鍵だと言って大切にする。それを胸にぶら下げ、ひたすら演技をする彼女。七色の女優と呼ばれるまでになったが、あるとき自分の限界を知る。満月をすぎ、欠けていく月となってしまったことに気づくのだ。そして鍵を失う。おそらく鍵は、自分の、可能性という名の箱をあけるためのものだったのだろう。
彼女の半生を通して、老いの恐怖を疑似体験した。私にもいつか、自分の箱を開けきってしまう瞬間がくるのだろうか。

今敏監督の作品は今作でコンプリート。どの作品も練りに練りこんだ物語だった。お亡くなりになってしまったのが本当に惜しい。まさに“十四日目の月“のままいなくなってしまった監督だが、ファンとしては満月をみたかったと切に思う。