コーヘイ

千年女優のコーヘイのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
5.0
ド直球に心を貫かれました。

内容はシンプルな純愛ものですが、構造が複雑。解釈しようとするのに必死だからその分興味の持続性がありました。この監督の作品は全部そうなのかな?

どんな時、世でも世代を超える純真で愚直な千代子の愛が様々な役柄を通して語られる。その語りを現在進行形ではなく、取材による年老いた千代子の回想としてみせた点自体が大団円に向けた大きな布石になっているように思う。

望みが一欠片あり、且つ、限界を自覚しているのが前提の "一途な愛" について、その手の映画をみる度に考えます。この映画の最後に千代子が言う台詞が、まぁ自分にとっても答えなんだろうなって思います。愛に限らずほかの事柄すべてにおいても。

地球からあの人のいる月へ。月から私がいる宇宙へ。

この映画みてて気づいたのですが、電車とか車に乗っている人が横目に窓ガラスから外を眺めてるっていうシーンが好きだなと、映る自分とそびえる世界を重ねて、それぞれに向き合い、思索に耽る感じがとても好き。