私の知らない昭和という時代が舞台なのに懐かしさを噛みしめ、かつてこのような人々の営みが実際にあったのだと記憶に思いを馳せてみる。昭和の時代に生まれてすらいない自分なのになんとも不思議な感覚だ。
海と俊のピュアでみずみずしい感情は一条の爽やかな風の如く。一歩間違えばとんだ昼メロになってしまう設定すらも吹き消してしまう。
というか海ちゃんがフランス語で海を意味するLa Merからメルと呼ばれている時点で最高すぎやしませんか。カルチェラタンもそうだが、フランスかぶれ感が半端ない。だがそこがいい。
本作の影の主役でもあるカルチェラタンの魔窟的な雰囲気もたまらない。汚くても、掃除をしてきれいになってもカルチェラタンはカルチェラタンでしかないのだ。
また、アマチュア無線部がチラッと映るシーンで発した「This is high school student from Japan.」の発音が完璧(日本人としての)すぎてジブリの本気を見た。
相変わらず飯テロアニメなのはマジで許さん(母ちゃんのアメリカ土産のビーフジャーキーが一番うまそう)。
