いめーじ

ネクロマンティック1[完全版]のいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

映像作品としてはビミョーなので途中で1回寝たけど超グサッときた。
本物の兎の屠殺・解体が長々と映されるし、猫の無惨な死体(作り物)もエグい。死体や臓物の作り物感は強いけど、それが逆に気持ち悪いのよ。
なぜか2回ある放尿シーンが一番キツイ。あれが無ければもう少しスコア上げてる。

ネクロフィリアのカップルとか存在が強すぎて笑えるのだが、彼らは腐敗した屍体や臓物にエロスを感じるタイプであり、交わる様が美しいとは言い難い。3Pでロベルトの棒が彼女に挿入らないのは興味深かった。屍体を挟まないと成り立たない関係じゃ別れて当然だろう。
ロベルトが夢で生首キャッチボールしたり肉片振り回してキャッキャするシーンは美しくて何度も見ちゃった。画はグロテスクでも音楽が主人公の感情(エクスタシー)を表していて壮大だ。

屍体で興奮する割に残酷映画を途中退場したのは印象的。ウンザリする悲鳴だったし、性癖的に違いを感じたのか、刺激不足だったのかな?

ラストのハラキリ大量射精はスッゴイ…。突き刺す前からバキバキなのサイコー。

脚フェチと足フェチが違うように、死体と屍体は違うよね〜ってしみじみ思った。
脚フェチというカテゴリの中だけでも、「全体派」「太もも派」「膝(膝裏)派」「ふくらはぎ派」「足首から下は除く全体派(俺はコレ)」など細かく分別され、さらに生脚かタイツかも重要であり、太さ・長さ・肌の色・衣服の種類で凄まじく拡がる。
もちろんネクロフィリアも、拘る対象や性行為の有無とか至る心理は様々だろう。
自分もまぁ2次元に限ればいろいろ好き(詳細は省く)だけれど、ロベルトは屍体の性別を気にせず人以外もOKで、新鮮な死体からベタベタに腐敗したモノまでイけるうえに臓器だけでも高まる、幅の広い上級者だ。
彼は屍姦に執着していたわけではなく、生身への恐怖があったのか分からないが、物言わぬ存在を安心感や何かで愛しく思えたり、死そのものを感じることが好きだったのかなって…切腹射精を見て思った。タナトフィリア的な側面が強かったのかもしれない。
ロベルトがテレビで蜘蛛の恐怖症を説明する番組を観ていたのが謎だったけど、あれから考えるとネクロフィリアはショックから一周回って愛好家になるパターン(他の性的嗜好でもよくありそう)もあれば、死の恐怖を克服する手段として成り立つと解釈できそうだ。