Jimmy

雲の上のJimmyのレビュー・感想・評価

雲の上(2003年製作の映画)
3.5
空族の映画、富田克也監督作品🎥
8mm作品で画面がボヤケているものの、自分には「骨格が確りしたプロのような気持ちがこもった映画」に見えた。

冒頭で映るのは一人の男と[塀]と[曇った空]。
この塀は「刑務所の塀かな…?」と思っていたら、思った通りだった。
男は電車に乗って、三ッ峠駅という山の中の駅で降りる。そして電話ボックスで電話している男の姿にかぶせて、男のことを話している村人の声が聞こえる。
男=チケンは暴力事件を起こして刑務所に入っていて、出所後、家に戻って来たのだった。チケンの家は由緒ある寺。男は寺の坊主になってもいいかな…などと思っている。
そんな時、幼なじみの友人=シラスと再会し、シラスがヤクザの組員になってしまったものの、組を抜けたいが抜けられないという悩みを聞くチケン。
シラスにヤクザの組から初めて回された[仕事]に、チケンが車で送るのだが、チケンがシラスの代わりに取引相手のヤクザから[ブツ(白い粉)]を奪って逃げる。そしてチケンの破滅への道が始まるのだった……という流れで、なかなか面白く観ることができた。

観ていて驚いたのは、終盤のバイク疾走シーンで「♪あなたを・もっと・知りたくて」…薬師丸ひろ子の歌がフルコーラス流されたこと。
富田克也監督の映画で、薬師丸ひろ子の歌が聴けるとは思わなかった。
この曲を聴いたとたん「胸キュン💗」となるオジサンは私…😄笑
名曲である。

なお、エンドクレジットの場面だけはデジタル撮影したようで、画面が綺麗。
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