クリストフォルー

サニー 永遠の仲間たちのクリストフォルーのレビュー・感想・評価

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)
4.5
手帳を見ると、日本での劇場公開(2012/5)前に、当時はまだ珍しい“オンライン試写会”で観ていた。いまや、それが主流になるとはね。それはともかく、最初は期待してなかったけど、感動のあまり劇場にも幾度か。知り合いの高校生にも推してみたが、結構面白がっていた。ただ、やはり懐メロは世代を選ぶけど。─“♪Time after Time”&“♪Girls Just Want to Have Fun/シンディ・ローパー” ”♪Reality(「ラ・ブーム」愛のテーマ)/Richard Sanderson” もちろん”♪Sunny/Boney M”も。韓国の歌謡曲も好い。
映画の中の政治状況は、あの「1987 ある闘いの真実」の一年前の設定。コミカルに描いてるけど、実際は結構ハードだったのだ。
それはそれとして、この映画で韓流コメディに目覚め、シム・ウンギョンやチョン・ウヒにも出逢えた。ほかにも、結構名優が出ている。
結果、この十年のヘビロテ映画になった(廉価版DVD様様)。
リメイクもいいんだけど、ディレクター・カット版が観たいよ。

「マルチュク青春通り」のレビューに書きそびれたが、本作の高校時代にも”維新体制”の影が散見できる。女子高でも”反共”がテーマの課題が出たり、街角に治安部隊が陣取っていたり、学生運動(労働運動)の弾圧が普通の家族にも及んできたり。そういう時代性をコメディの中に挟みこむことで、ただ懐かしむだけでは済まされない、韓国民には解る本当の共感が生まれるのだろう。
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