だいざる

サニー 永遠の仲間たちのだいざるのレビュー・感想・評価

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)
5.0
韓国映画は好きで良く観るんですが、人に胸を張ってオススメできる作品ってこれまで無かったんです。
私のチョイスが悪いのかもしれないですけど、ラブストーリーは甘いし、コメディはちょっと感覚と合わなかったりする。サスペンスはグロすぎるし、ヒューマンドラマは重すぎる。
でもついに出会いました。
今作は胸を張ってオススメ出来ます。
めちゃくちゃ面白かった。
初めて韓国映画で5点満点を付けました。
マイベストオブ韓国映画。←語呂悪い。

友人の余命が残り2ヶ月だと知った主人公のイム・ナミが、青春時代を共に過ごした仲間たちに会いたいという友人の願いを叶えようとする。
仲間を探す過程で、当時の事を思い出しながら仲間たちとの友情を取り戻していくというお話。

過去も現在の登場人物も全員が魅力的。
過去でいうと主人公の高校生の時に田舎から都会に出てきて、ちょっと周りとずれた感覚を披露して笑を取るコメディエンヌぶりがピタッとくる演技。かなりぶっ飛んだ表情も見せてくれます。
リーダーのやり方は乱暴だけどメンバーを想う強い気持ちが伝わってくる様も良い。凛々しい表情で警官隊を次々と蹴り飛ばしていくシーンは世のM男君がよだれを垂らすこと請け合いの名シーン。少女時代のリーダーは尾野真千子にそっくり。
グループと敵対する脇役も『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』でハン・ゴンジュを演じた子が演じていて、シンナー中毒者の役を見事に怪演。その口の動きすげえな!と思わず唸ってしまいました。この女優さんの演技は一見の価値あり。
メンバー7人にそれぞれ見せ場がちゃんと用意されている親切設計。
監督たちのメンバーへの愛が感じられます。

過去と現在を交差させながら進んでいく物語。
この手法をうまく利用していて物語りの終盤には「お見事!」と喝采を上げてしまうほど。

歳を重ねて子供も出来て、妻であることと母親であることに埋もれていてしまったイム・ナミ。
夫と娘の人生の脇役になってしまっていた彼女が、主役に返り咲く様子は見ていて勇気が湧いてくる。
中年になり、それぞれに悩みや問題を抱えているメンバーたち。
昔の仲間と再会し、悩みを打ち明け合い手を取り合って助け合う。
昔無茶した名残でやり方は無茶苦茶だったりするけど「やっぱり友達って良いよな」と改めて思わせてくれる。
1人で抱えきれないなら誰かに、支えてもらったら良いんですよね。
その支えてくれた人が困ったら今度はこっちが支えてあげる側に回れば良い。
そうやって壁を乗り越え、もとい破壊しながら歩いていく彼女たちの姿に、このくそ忙しい年末を乗り切る元気をもらえた気がする。
昨年よりアップしたボーナスよりも、この映画に出会えたことの方が嬉しい!!・・・かも。

青春映画が好きな方にはもちろんのこと。女性の方は当時の自分と重ねられる部分が多かったりして、気に入られる方が多いのではないかと思います。
同じ制作陣でおっさんバージョンも作って欲しい。

笑いまくって、ちょっとセンチメンタルにもなって、最後には暖かい涙が頬を伝うような作品。
これはDVD欲しいです。折に触れては観たいし、手元に置いておきたい。