アキラナウェイ

サニー 永遠の仲間たちのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)
3.8
流行り病のアレになりました。

コロナ・陽性。

発熱はなく、喉の違和感と鼻声だけ。それでも僕はこの部屋から出る事が出来ない。ベッドから雪崩れ落ちたらテレワーク。そして迎える3連休はサブスクで映画三昧じゃないか。

2023年はますますのんびりと行けって天からの啓示だなこれは。

邦画版の「SUNNY 強い気持ち・強い愛」は、どうやったって広瀬すずは篠原涼子には成長しないだろう…という広瀬すずへの強い気持ち・強い愛が邪魔するので、韓国のオリジナル版を。

夫や娘に恵まれ、慌ただしいながらも幸せな生活を送っていたイム・ナミ(ユ・ホジョン)は、ある日母の入院先で高校時代の友人ハ・チュナ(チン・ヒギョン)と再会。しかし彼女は癌に冒され、2ヶ月の余命宣告を受けていた。

「もう一度皆んなに会いたい…」

ハ・チュナの願いを叶える為、イム・ナミは高校時代の仲良しグループ「サニー」のメンバーを捜し始める—— 。

現代のイム・ナミがふとした瞬間に過去に想いを馳せると、あの頃の懐かしい風景が。そして、そこには仲の良かった仲間達の姿が。

高校時代のイム・ナミを演じるのは、「新聞記者」のシム・ウンギョン。日本でも大活躍の彼女が、幼さを残しつつ、かなりぶっ飛んだ演技で驚かせてくれる。田舎臭い方言で罵りまくる狂気的な"憑依少女"として、敵対する不良グループを威嚇するシーンが最高。

イム・ナミ以外のメンバーも個性的。いつも強気なリーダー格のハ・チュナ。何としてでも二重になりたいキム・チャンミ。ミス・コリアを目指すリュ・ポッキ、罵り言葉じゃ負けないファン・ジニ、武器を振り回すソ・クムオク。

そして、ミステリアスな美少女チョン・スジ。彼女がめちゃんこ美しくて一時停止で二度見した。

当時の韓国はなかなかに荒れていて、不良同士の対立はあるわ、学生運動に巻き込まれるわ。

1986年と2011年を行き来しながら、かつての友の変わりように驚くイム・ナミ。やがて、人生の主人公は自分だったという事に気付き始める。

笑いながらも最後はほっこり。

それはそれでいいんだけど、どうもラストの締め括り方が、金にモノを言わせているだけのような…。そして、学生運動に傾倒する余りに姿を消したイム・ナミの兄の行方がわからぬまま、伏線回収されないのも気になる所。

かつての少女達が大人になってからの姿が、若干誰が誰なんだかわからなくなった瞬間もあったけど、まぁ楽しめたので良しとしよう。

80年代の懐メロ洋楽オンパレードも効いている。少女達の青春を語るのに、シンディ・ローパーは欠かせない。