ちろる

サニー 永遠の仲間たちのちろるのレビュー・感想・評価

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)
4.0
日本でのリメイク版の件で韓国版のこちらのオリジナルの存在を知り、ワイドショーでもこちらの韓国版がかなり面白いと話題になっていたのでノーマークだったけど気になって観てみました。
10代の時の不良仲間チュナが末期ガンで余命二ヶ月ということを偶然知り、バラバラになった仲良しグループを集めて40代の青春を取り戻すストーリーということで、正直末期ガン系のお涙頂戴だと重いなぁー、と身構えていましたがとんでもない!
思った以上にコメディタッチだし、なによりも末期ガンのはずのチュナがほかの誰よりも強さにみなぎって周りにパワーを与えてあげれるリーダーであり続けるキャラクター設定が新鮮でよかった。

私も女子高時代にあんな感じで10人くらいでバカばっかりやっていたし、今もまだ一年に何回か未だにバカ騒ぎしてるけど、この主人公たちのように40代半ばになったときでも同じように立場も年齢も忘れて思いっきり笑えてたらこの上ない幸せだなぁと自分に重ねて妄想しながら観ていました。
主人公ナミの現在と女子高時代を重ねるように交互に見せていくテンポ良い構成のおかげで、普通の中年のナミが女子高生時代思い出してだんだんとポップな感じに仕上がってくるのもとても自然な演出だし、ほかのみんなも整形ネタでけなし合う感じも韓国カルチャーらしくて好きです。
物語の始まりでは疲れた主婦のナミが、仲間に再会することでだんだんと綺麗になっていくようにも見えて、女の子は恋愛して綺麗になるけど、大人の女性の場合はもしかしたら同性の友達といることで若々しくなれるんじゃないかなと改めて感じる。
なぜなら、あの頃の友達といればいつまでも女は女の子に戻れるから。

所々大げさな演出やストーリーの無理矢理感があるものの、(「結局世の中金かい!」的な)大切な同性の仲間がいる、または「いた」大人には是非オススメしたい作品。
きっと、あの頃の仲間とまた集まって思いっきりバカやりたくなると思います。
10年経ったらもう一度観たい!
ちろる

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