ジェーン（ジュディ・ガーランド）の営む農場に妹がジョー（ジーン・ケリー）とその劇団を連れて帰ってくる。ジェーンは納屋での上演計画に激怒するが、やがて彼らの情熱にほだされ協力するとともに、彼に惹かれていく。しかし途中で主役の妹が姿を消し、急遽ジェーンが代役を務めることになる。
日本未公開だし、あんまり評価は高くないけど、すごく気に入っている映画。
コミカルでハイテンポでカラフル。そして、底抜けに明るいこの頃のミュージカルの雰囲気は大好きだ。
傑作「イースター・パレード」に続いてジュディ・ガーランドとチャールズ・ウォルタース監督が組んで、相手役がジーン・ケリーと豪華そのもの。
この作品のジーン・ケリーはカッコいいしダンスもキレキレ。
彼が軋む床と新聞紙を相手に踊る場面はお見事！
フレッド・アステアがコート掛けと躍る場面は有名だけど、これも負けないくらい印象的だった。
全体的に見ると、カットのつなぎは粗いし、ストーリーも単純で単調なんだけど、主役の2人のダンス対決とか、盛り上げ方が上手で、彼らが踊り始めると雰囲気が一気に変わるのだ。
スターのカリスマ性で成り立ってる映画なんだろうな。
特にジュディ・ガーランドがタキシードと網タイツで踊る “Get Happy” は圧巻！
可愛くてカッコ良くて最高に楽しい。そこを観るだけでも価値がある。
女優として素行が問題ばかりだった彼女が、それでも伝説的スターとして扱われる理由がわかる。
これは彼女がMGMをクビになる直前の作品で、当時は薬物と精神疾患でボロボロだったはずなんだけど、それを感じさせない歌と踊りには称賛しかない。
体重管理できず、ちょっとふくよかなジュディもいいじゃないか。
