サマー・ストックの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「サマー・ストック」に投稿された感想・評価

ジュディ・ガーランドのノドチンコ
ハロルド・アーレンの「Get Happy」を踊る
rico

ricoの感想・評価

4.0
ジュディの体調が悪いとは思えないほど、映画の中の彼女は少し太って(ゲットハッピーは細く見えるのだが、、)元気そうに見えるし、相変わらず輝いた目をしている。相変わらずジーン・ケリーは安定のダンスと演技だけど「digdigdig for your dinner」が何と言っても楽しい。ナンバーとしても素敵。
作品を観るたびに心の底からジーン・ケリーが大好きだなと思う今日この頃。月に1、2本は彼の作品を観てきましたがそろそろ本数も少なくなってきました。
今回はジュディ・ガーランドとの最後の共演作となった一本。

両親から継いだ農場を切り盛りしているジェーン。妹のアビゲイルは女優となって劇団とともに凱旋してきたが、農場を舞台として利用するという話はジェーンにとって寝耳に水だった。アビゲイルの恋人で、演出家のジョーと反目しあうも、農場を手伝うという条件付きで劇団に場所を貸すことになるが..,。

面白かった!!あらすじはミュージカルにありがちな、第一印象最悪だけど突然くっつき始めるというラブストーリーですが(笑)ミュージカルシーンがとにかく圧巻。『ザッツ・エンタテインメント』でも紹介されていた、ジュディが男性を従えてソフト帽に黒タイツで歌う'Get Happy'が短いナンバーなのにとにかく見事。
ジーンが歌う'Dig-Dig-Dig Dig For Your Dinner'も机の上で繰り広げられるエアプレーンダンスが素晴らしいし、数えられないくらいのワンコたちと楽しく歌う'Heavenly Music'もこっちまで笑えてくるお気楽さ。有名な新聞紙が擦り切れる音とタップを組み合わせたソロナンバーもさすが!!

2人が揃って踊るシーンもジーンとジュディという二大スターの競演ということでファンには生唾ものだし、とにかくミュージカルとしてのクオリティが相当高い一本。2人のファンならなおさら必見です。
ジュディは本作を最後にMGMとの契約を切られてしまったとのこと、撮影時も精神衰弱気味だったようですが、それを一切感じさせない迫力。農場を仕切る女主人役も肝っ玉母さんぶりがぴったりだった!(笑)

ジーンが冒頭でリハーサルにどれだけの執念を燃やして本番に挑んでいるか分かるか!と力説するシーンがあるんですが、彼ほどこのセリフの説得力がある俳優さんはいないですね(笑)。役者魂みたいなものも本作のテーマにあるので、実際の俳優さんたちと重ねて観るとなおさら感動します。まさにザッツ・エンタテインメント!!
ジーンケリーとジュディの歌と踊りに感動するが、どう考えてもあの妹は勘当だろう…

話のストーリーはダメダメ。
なんだけど、それでもジーンケリーのダンスとジュディの歌声は素晴らしいので一見の価値あり。

ジーンケリーが新聞紙を使ってタップ踏むシーンはアイディアも技も神がってるし、
ジュディのゲットハッピーの歌声とステージ構成は艶やかで往年のMGMの底力としか言いようがない…。

マイケルは恐らくこのゲットハッピーで95年のMTVのレジェンドパフォーマンス組んだんだろな。
nagashing

nagashingの感想・評価

2.5
はからずも女農場主の風采に相応してしまったジュディ・ガーランドの肥えた体型が潜在的な不穏さを刻み込んではいるものの、基本的には明るく楽しいミュージカル映画。ジーン・ケリーとコンビで、感情の機微や相手との距離感を見事に落とし込んだ、表現力豊かなすばらしいダンスシーンを見せてくれる。
ケリーが演じるのは、ショーを心から愛し、ショーにすべて捧げる演出家で、これが彼にぴったりの役どころ。ガーランドによるはなやかな「ゲット・ハッピー」よりも、稽古でつまづいたあとに彼がひとり踊るタップダンスに軍配を上げたい。舞台の床のひずみや落ちている新聞紙の音、そういうなにげないものに関心をしめし、おもしろがって仕事に組みこんでしまう。真に才能と情熱をそなえた人間というのは、こういうクリエイティビティをさらりと発揮してのけるのである。
TaiRa

TaiRaの感想・評価

-
農場主の女と劇団員の男。実業と虚業の邂逅。ジーン・ケリーのダンスは例外なく素晴らしく、中でも最高なのがリハーサル終わりの舞台上で床の軋みに気付いたところから始まるタップ。落ちていた新聞紙も使って異なる音色を生み出す。静かに始まる導入部から終わりに至るまで、切なさすら内包した愉快なダンス。ジュディのパフォーマンスも最高で、舞踏会をダンスホールに変えてしまうシーンのキレっぷり(この時の黒に赤のラインが入った衣装がカッコいい)。クライマックスは言うまでもない。

この頃のジュディが精神的にも肉体的にも限界を超えていた事が信じられない。彼女の最後のMGM作品。
☆☆☆★★

初見 LD

2016年8月2日 シネマヴェーラ渋谷
ジュディが激太りしてて哀しいが、傑作。
「Dig-Dig-Dig-Dig For Your Dinner」を初めとした素晴らしいナンバーのオンパレード。
ドラマパートでも、ジュディが舞台上で夢を語るケリーを見つめるシーンのロマンチックさがたまらない。
これのお陰で恋に落ちることの説得力がスゴい。
入り組んだ恋愛関係を終盤の一分くらいで片づけて歌って終わらせる豪腕演出も痛快。
Aika

Aikaの感想・評価

4.0
ジュディ・ガーランドのMGM、そしてジーンケリーとの共演も最後となる作品。

ある日女優を目指す妹が、ジュディの経営する農場の納屋を舞台にしたいと劇団を引き連れて田舎に帰ってくることから始まるコメディミュージカル。

このときジュディは神経的にかなり痛ましい状態で身体もぼろぼろだったらしい。シーン毎に太ったり細身になったり身体のラインが変わるのがわかるほど。それが彼女の波乱の人生を感じさせ痛ましくなる。
それでも歌やダンスシーンは彼女ならではの豊かな表現力とパワフルさを感じる素晴らしいものとなっている。
ミュージカルの名シーンとして名高い、「Get Happy」はジュディが男装し、美脚で魅了する圧巻のナンバー。この作品で唯一細身のジュディが観れます…。

劇団の演出家役のジーンケリーはソロダンスが多い!私得!ありがとうございます!
団員が農場を手伝うことを説得するために食堂で踊るシーンは、これぞジーンケリーなパワフルなダンス。
そして舞台の一部が軋むことに気づき、その軋む音と新聞紙を使ったちょっと変わったダンスも披露。
新聞紙を使うダンスといえばブロードウェイの「Newsies」が浮かぶけど、原点はこのダンスだったのかなと思ったり。
彼の思うがままに音が鳴り新聞紙が動き破れる様は、もはや魔法のようでした。

牧場が舞台なだけありどこか牧歌的でありながらも、魅せるところはきっちり魅せてくれるミュージカルでした。

《映画史上の名作15 @ シネマヴェーラ渋谷》にて


343/2016
前半は、価値観が合わなくてイライラしたけと、ラストの本番の舞台はなかなか見応えがあってよかった。

でも、やっぱり価値観が合わないのは、観てて辛かった…。