kanaco4月末までお休み中

チャーリーとチョコレート工場のkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

3.5
児童書「チョコレート工場の秘密」をティム・バートン×ジョニー・デップで実写化。チョコレートの滝など子供の夢を具現化しつつもブラックな要素も多いファンタジー作品。ウォンカの過去や、ウンパルンパの音楽性など映画オリジナルの要素も多く、甘くて美味しい、奇怪で危険な世界観が印象的。(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

有名な児童書「チョコレート工場の秘密」をティム・バートン×ジョニー・デップで実写化。子供の夢を体現したような、しかしブラックなファンタジー。子供の頃よく読んだ本なので思い出深い。今回で2回目の映画化らしいが前作は未鑑賞。

貧しいが大好きな家族と慎ましく暮らす心の優しい少年チャーリー・バケット。彼は全世界に愛されるお菓子を作っている稀代の天才ウィリー・ウォンカの地上最大のチョコレート工場の見学チケットを手に入れる。見学を許された子供は5人。ウォンカはこの5人の中から1人にさらなる素晴らしい贈り物をするという。期待を胸膨らませつつ、世界で一番幸運な子供チャーリーは謎に包まれた工場見学へと向かう。そして工場内には夢のような空間が広がっていた…みたいな話。

板チョコのウォンカチョコレートに入っているゴールデンチケットで選ばれる特別感、謎に包まれたチョコレート工場の秘密を知ることができるワクワク、実際に工場に入ってから広がる夢のような空間…チョコレートの川や大きな滝、全てお菓子で作られた植物、未発表の新作のお菓子の見学など、「楽しい」「夢みたい」「ポップ」「ファンシー」な雰囲気が続く一方で、かなりブラックな一面もある。チャーリー以外の4人の子供たちは、みんな個性的で我が強く、ワガママ、振る舞いが自由で競争心が高い。そんな彼らには相当…以上に恐ろしい仕打ちが待っている。彼らはこの後どうやって生きていくんだ…。甘くて美味しい、奇怪で危険な世界観が印象的。

心優しく懸命な少年が報われるという王道ストーリーが徹底している。本当に容赦がない。児童書でもストーリー展開は同じなのだが、映像で見るとより「実は怖い話」っていうのを感じるし、ウォンカの過去話はオリジナルなので、もう少し話が膨らんでいた。また、印象的な工場の従業員「ウンパルンパ」はかなり原作と違っていて、もっと奇妙で謎な存在として歌とダンスでこの作品のダークさを軽妙に引き立てる。

なお、子供の頃は、チョコレートの滝なんて夢がありすぎて、「行ってみたい!」って思っていたけど、年を取りすぎた今は、「むせかえるようなチョコの臭いで酔いそう…」と何にも夢がないことを思ってしまう(笑)

そういえば、ウォンカチョコレート((歯🦷が溶けそうなくらい甘い板チョコ🍫だった)は数年前までソニプラで売っていたから目についたらけっこう買って食べていたけど、最近見ない。製造か仕入れるのをやめてしまったのかな?