ルイまる子

チャーリーとチョコレート工場のルイまる子のレビュー・感想・評価

5.0
【何故か消してしまい再投稿】(ひま人かっ!)
(レビューを見て)嫌いな人が多いのを知り、ちょっとひねくったユーモアと極彩色のセンスの良過ぎる頭脳明晰な人って嫌われるものなんですね。一部の強烈なファンがいるからその反面絶えられない人も居る、このような作品は誰にでも理解できるわけはない。生理的に受け付けないと柔らかい物だけを食べて生きるのもその人の自由だけど、認めずに思考停止はもったいないかもしれません。

ウイリーがペアレンツという言葉を言おうとしてもどうしても言えない程、親というものにトラウマを感じてる、厳格すぎる(DV)の家庭で育ったから、でも本作品でも最後に描いていた様に、お父さんは悪い人だった訳ではなく、単に信念が強固過ぎてそれを子供に押し付け過ぎていたというだけで愛情はたっぷりあった訳ですよね。でも、子供側からするとまともに扱ってもらえてない、普通の子供が食べるお菓子を食べてみたい、その押し殺した欲求が強過ぎて大人になってからはチョコレートビジネスに乗り出したっていうのも、彼の痛々しい気持ちが良く理解出来る。童話のようで、実はユーモアの中に全ての人生の教訓がぎっしりと凝縮して語られている。

【この後ネタバレあり】

甘やかされて育ったどうしようもない子供達が次々制裁を受けるのは大変良く理解出来る。悪い者は徹底的に悪く描くのもありです。less rotten な後継者を見つけるためにこのゴールデンカードを用意したと言ってましたが(この世は腐った人間ばかりであるという前提で、まだましな人を探そうと)、この世はrottenに満ちている。清貧で良い子のチャーリーが最後幸せになるお話はいかにも正当な結末で、それの何処が悪いのかと思いましたが、自分が甘やかされて自由にしてきた人達からすると耳が痛いのかもしれません。曾て羨ましかった平凡な子供への復讐劇とも取れなくもないですね。しかし、甘やかされて育った憎むべき子供達が最後悲惨な姿ではありますが殺されてはいないし、次のチャンスは与えているのだからいいじゃないかと思います。
ルイまる子

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