RIO

チャーリーとチョコレート工場のRIOのレビュー・感想・評価

2.9
幼少期に観て、恐怖のあまり、トラウマになった作品。

改めて今観てみると、やっぱり怖かった。
怖いより、奇妙、不気味って言葉の方がふさわしいのかもしれない。

特にそう感じたのがミュージカルシーン。
ファンタジックな世界観の中にある楽しげな音楽と雰囲気が逆にミスマッチしてて、ある種の狂気を引き立ててる感じ。

ずっと観てると頭がおかしくなりそうになるんですよね。

キューブリック作品の奇妙さとは少し違う、ティム・バートン作品の不気味な世界観。
彼の作品って奇妙なファンタジーが多くて、「バットマン」や「シザーハンズ」とかは好きな方なんだけど、最近の彼の作風はなんだか肌に合わないんです。

一見やってることは楽しげなんだけど、よく考えてみると結構残酷っていう。
嫌なやつなのは分かるんだけど、犯罪を犯したわけでもないのに、あそこまで酷い扱いをされるのは、正直引いた。
殺す気かよ。
親の目の前で子供をボコボコにして、いじめるようなものでしょ。

それをユーモアの利いた楽しげな世界観でするから逆に怖い。
作風も子供向け仕様だし。
特にヴァイオレットへの仕打ちが、理不尽すぎてエグかった。

痛快なブラックコメディとしてなら観れなくもないけど、また観たいとは思えないような作品。

ただ、「2001年宇宙の旅」や「サイコ」などの映画パロディは純粋に面白かったです。
それ以外は全然笑えなかったけど。

あと、おっさんたちが泳いだチョコレートとか絶対食いたくねぇって思った。
衛生的に問題アリ。
まあ、ファンタジーだから、なんでもありなんだろうけど。

本作より「マーズ・アタック!」の方が数倍面白いです。
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