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CUTのorangepeelのネタバレレビュー・内容・結末

CUT(2011年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

西島秀俊が現代映画への憂いを叫び、ボコボコに殴られ続ける映画。

周りの目なんて気にせず、ただ映画のためだけに生きているシュウジに到底共感はできないし、violent過ぎて見ているとこっちまで身体が痛くなってくる。

でも、痛みや苦しみ、悲しさなんてものは超越したトランス状態に入っているシュウジを見ていると、強固な意志を持ち、ゾーンに入ったら、人間ってこんな風にもなり得るのか?っいう気にも少しさせられる(いや、でも普通ここまで殴られたら肝破裂とか硬膜下血腫とか起こすでしょ、って冷静にもなるけど)。

窓や壁に貼りまくられている名画のシーン、名監督達の墓、西島秀俊の肉体の上に映写される映画、100本ノックのカウントとともに浮かぶ名タイトル。
ただただ映画好きの映画のための映画。
独特かつ強烈。
わたしは唯一とも言える癒し、上映会でお客さんとシュウジが笑う表情が大好きです。
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