いちごみるく

CUTのいちごみるくのレビュー・感想・評価

CUT(2011年製作の映画)
5.0
これは凄まじい作品を見てしまった、、、。
圧巻の、熱量、。
ずっっっっしりくる。
西島秀俊、只者ではない。

西島さん関連で見た映画。
公開当時のラジオで、西島さんのインフォメーションを聞いていて、ぜひ見たいと心待ちにしていた作品。
西島さんの、この映画にかけていた思いが、全部伝わってきた。
そして、間違いなくこれは素晴らしい芸術作品だ。
生半可な感想文は書けない気がする。
「主人公が、殴られても殴られても、また立ち上がる。映画に対する信念を貫いているからだ。その姿を見れば、とても力がもらえる作品になっていると思います。」
と西島さんがラジオで話していた。力がもらいたくてみた。
その言葉の通り、殴られても殴られても、自分を奮い立たせて立ち上がり、来いよ、おら、殴れよと周りを挑発していく。
奮い立たせるときの、床をドカドカ踏み鳴らす音、姿。
静と動の対比。
殴られて腫れて血塗れになった顔の美しさ。
生死が懸かった状況下では、まともな精神状態ではいられない。極限で、ギリギリの状況でも、生き残る方に命懸けで向かっていく姿勢、眼差し、熱意。
もう一回、映画を撮るんだ。
愛しているものや信念、支えがあって、その光が見えれば、そのために死ねるほどまでに生きれる。

最後、100本の映画、100発のパンチ。ただそれだけ。の、100本の映画のタイトル、監督、製作年の文字が画面に映し出された時、映画に対する本当の愛を感じ、衝撃を受けた。最高の演出だと思った。

ラストのラスト、西島さんのカーッットの声で終わるのが、希望を持てた。信念を貫いて生き残ったのだ。そして、もう一回、やりたいことをやる。

生き残ってやろうと固く決意して戦えば、
何回でも立ち上がってまた向かっていける。
力をもらえた。

スタンディングオベーションをずっとしていたくなるような、素晴らしい映画だった。