南宮龍八

接続 ザ・コンタクトの南宮龍八のレビュー・感想・評価

接続 ザ・コンタクト(1997年製作の映画)
5.0
思えばこの映画も「シュリ」と同じく韓国映画にハマるきっかけとなった作品でした。当事、何気にレンタル店に並んでいたVHSテープを手に取り借りてみたら、これが予想以上に面白かったのです。当事はまだ現在のようにインターネットや携帯電話が普及していなかった時代なのでお互いのやりとりは不便なものでしたが、恐らく韓国においてはこの作品の登場がインターネット普及に一役買って出たことは間違いないと思います。この作品を改めて観てみると今の時代にはそぐわないスレ違いのもどかしさが逆に新鮮に映ることと思います。「八月のクリスマス」と同様に今のような過激な韓国映画からは想像もできないほど淡々とした展開ですが、韓国映画の免疫がなかった当事は却ってその落ち着いた雰囲気が取っつきやすかったのかもしれません。この映画の男性側の主人公であるハンソッキュは決してイケメンではありませんが、独特の温かみのある表情や人柄が魅力です。彼の仕草や表情から内面のちょっとした気持ちの変化が感じ取れるので今更ながら凄い俳優だと思います。月並みな感想ですが、チョンドヨンが演じる女性の主人公も韓国映画のヒロインと言えば虐げられて苦悩に満ちた表情のキャラクターしか当事は想像できなかっただけに驚くほど新鮮で心奪われました。何故か日本では未だにDVDが発売されていませんが、日本語吹き替え収録で是非発売して欲しいものです。
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