空剃

トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーンの空剃のレビュー・感想・評価

5.0
ベトナム戦争末期、まだPTSDのような病名が付けられていないであろう時代の話。
精神に異常をきたしたと思われる者を集めた古城の中に患者の治療、観察を目的とした軍施設が作られている。その施設に新しい精神科医として海軍大佐のケーンが赴任する、ケーン大佐は親身に患者たちの話に耳を傾けるが次第に他人が見た悪夢にうなされるようになり...
繰り返される問いかけ、
ロケットの発射直前に発狂した宇宙飛行士のカットショウとの会話が良い。「なぜ月に行かん」
最終的には全てが伏線になり最後に繋がります。命を賭して別の命を助ける実例はある、けれど辛い、とても辛い、やめてくれよ悲しい頭が痛い。それでもキラキラと輝くラスト。自分にとっては心の名作。
原作のセンター18はラストが違うらしいので気になります。

「誰だ?あんたは何者だ?人間にしては暖かすぎる」

カットショウの自らの問いの答えが
最後に天使だったのが美しかった。
空剃

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