TAK44マグナム

恐怖の火あぶりのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

恐怖の火あぶり(1979年製作の映画)
3.1
燃えろいい女〜


・・・というのは懐かしの世良公則&ツイストのヒット曲ですが、それを間違った意味で地でいっているのが本作、「恐怖の火あぶり」でございます。
それにしても、身もふたもないタイトルだな!


幼少期にママから折檻され続け、すっかりマザコンと化したドニー(ちょっと若かりし頃のダスティン・ホフマン似)。
コンロの火で腕をあぶられる罰がトラウマになっていた彼は、ある日、仕事仲間が目の前で火だるまになっていても何も出来なかったのであります。
それをなじられると、「火で邪気が浄化されて良かったじゃん」などと完全に頭のおかしい応答をするドニー。

急いで帰宅すると、なんと鬼の様だったママが死んどるじゃありませんか!
すると、心の声が聞こえてきます。
「これでおまえは自由、何をやっても良いんだよ♪」
うおー!マジで?と、はしゃいだドニーは音楽を大音量でかけたり、椅子の上で飛び跳ねたり、ママの死体を火であぶったりしちゃいますよ。

ママから解放された喜びからか、いよいよ頭がどうにかしてきたドニーは会社も無断欠勤。
仕事そっちのけで何をするのかと思いきや、一室の壁に鉄板を張りつめ、耐火防護服を買ってきます。
それから花屋の女性店員をだまくらかして家に連れて行き、いよいよ訝しがられると殴って気絶させましたよ。
花屋さんが目覚めると、そこはあの鉄板部屋。
何故か真っ裸にされ、吊るされちゃっているではありませんか!
そこへ現れたのは防護服を着込み、火炎放射器を持ったドニー!
狂えるドニーは、真っ裸の女子を消し炭にしたい衝動に駆られていたのです!
ガソリンをかけ、躊躇なく火炎放射するドニー!
泣き叫ぶ花屋さん!
あっという間に真っ黒こげの出来上がりDEATH!

それからというもの、夜な夜な強引なナンパに精を出しては、ドニーはガングロギャルの1000倍は黒焦げた女子にドレスを着せて、部屋にコレクションしてゆくのでした。
相当、臭いとか気になりそうですけれど、そういう細かいところは気にしちゃいけない仕様でございます。
ジョー・スピネルの「マニアック」と同じですね。

そうこうしているうちに、仕事仲間と神父さんが勘違いからドニー宅を訪問、ついにドニーの危険な趣味が暴かれてしまいます。
うおー、どうなってしまうのか?!
と思ったら、それこそ「マニアック」でしたよ!
もしかしたらジョー・スピネルはこれを観て感銘を受けたのでしょうか?
思わずパクリたくなるほどに!(苦笑)


古い映画なので、さほど刺激的な場面もないのですが、やはり火あぶりで殺害するサイコパスというのは他に中々いないので貴重な存在ですね。
あとは「エクスタミネーター2」のロバート・ギンティが景気良く悪党を燃やしていたぐらいでしょうか?

尺は短めだし、テンポも悪くないので退屈はしませんが、最大の難点はウリである火あぶりシーンが二回しか無いことです。
しかも女子を燃やすのを見せるのは最初の一回だけ。
あとは黒焦げ死体しか見せてくれません。
これは物足りない!
真っ裸も1人だけとは健康な男子たるもの大いに不満!
たぶん予算が無いのでしょう。
燃やされるカットも、人形をただ燃やしているだけで動かないから迫力がない。
最後に拉致した酔っ払い女子も結構可愛かったので期待したのに裸もお預けとは!
どんな我慢プレイを強いるんでしょうか!

最後まで何も良いことが起きない陰鬱な作品ですが、今では「血のでないスプラッター」としてカルト化しているとの事。
観てみると、それはちょっと持ち上げすぎだなぁと思った次第であります。
毎度、ちゃんと火あぶり焦げ焦げを見せてくれていたら評価も上げざるおえない出来ではあるのですが、非常に惜しい・・・。

あ、最後の最後にちょっとしたオマケがありまして、ホラー映画における正しいクロージングとはどんなものかを教えてくれますよ。
教科書的模範解答なエンディングでした。


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